渋野日向子は“ベタ足”&“腕ピーン”で正確にヘッドを落とす【女子プロの寄せ技】

女子プロのリカバリー率は約6割。つまりパーオンしなくても、半分以上の確率でパーセーブしている。そのテクニックを連続写真から学ぶ。6月の海外メジャーでは2試合連続でトップ10に入った渋野日向子。左足上がりのライからフワッと上げるアプローチを、プロコーチの石井忍が解説する。

昔から渋野選手のアプローチは基本的にベタ足です。写真の状況は左足上がりで、ヘッドの入れどころ、入射角がポイントとなります。狙ったところにヘッドを落とすという意味では、体重移動が少なく軸が安定するベタ足のメリットがある。左足上がりなので、右足に体重が残っても打ってもいいわけです。

反対に右足をツマ先立ちにすると、ウェッジのロフトが立って距離が出てしまう。フルショットではOKでもアプローチでは良くない。

腕の動きも昔から変わっていません。このくらいの距離だと左腕はもちろん右腕もほとんど曲げていない。絶対に手打ちにならない打ち方で、両ワキも締まっているので軌道が安定します。

グリップは左手をかぶせてかなりストロング(フックグリップ)に握っていて、クラブをリリースするというよりはハンマーのような腕の使い方です。ダスティン・ジョンソンもストロングに握っていて、こんな感じでアプローチしていますね。

■渋野日向子
しぶの・ひなこ/1998年生まれ、岡山県出身。2019年の「全英AIG女子オープン」で樋口久子以来となる日本人史上2人目の海外メジャー制覇を果たした“スマイルシンデレラ”。22年からは米ツアーに主戦場を移し、今季は「全米女子オープン」で2位、「全米女子プロ」で7位に入っている。サントリー所属。

■石井忍
いしい・しのぶ/1974年生まれ、千葉県出身。98年にプロ転向し、かつてはツアープレーヤーとしてレギュラーツアーで戦っていた。現在は『エースゴルフクラブ』を主宰し、プロゴルファーやアマチュアの指導を行うほか、軽快なトークで解説者としても人気を博す。

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