
<大東建託・いい部屋ネットレディス 3日目◇20日◇ザ・クイーンズヒルゴルフクラブ(福岡県)◇6505ヤード・パー72>
ピンクや白系がお気に入りの臼井麗香が、趣を異にするウェアでプレーした。契約ブランド「アルチビオ」のメンズをダボっと着こなす。Sサイズの半袖シャツも、さすがにゆったりというオーバーサイズ。「風通しがよかった」とシャツをめくって引き締まった腹部をチラッと披露もしたが、カラーをミスった。容赦なく照りつける太陽の熱を反射することなく吸収してしまうネイビーに、「めちゃ暑かった。色はこれしかなかったんです」と照れた。
単独首位から出たゴルフも苦闘だった。2番パー4でバーディが先行したが、続く3番パー4は「入ったと思った」というバーディパットがカップの直前で止まった。すると4番パー3は1メートルを外してボギーに。「とにかくパッティングがうまくいかず、きょうは伸びないと思った。攻めたらボギーが来る日。安全に行こう、ケガをしないゴルフをしようと思った」。守りに徹し、4バーディ・1ボギーの「69」。3つスコアを伸ばしたが、伸ばし合いのバーディ合戦にはついていけなかった。
パッティングの際には、「邪魔になった」と風にひらひらと揺れるシャツの前の部分だけをボトムのショートパンツにインしてプレー。その姿はプロ野球の球場などで見かけるビールの売り子にそっくりだったが、「あれ、やってみたいんです」と興味津々だった。
首位の座からは滑り落ちた。ウェアは攻めて失敗した。それでも、ゴルフは守りに徹し、「バーディが取れずに病みそうだった」と嘆いたが、キズは最小限にとどめた。首位とは3打差。「まだチャンスはありますね。きょう取れなかった分、あしたはバーディが取れると思うので」。最終日に攻めるのはゴルフだけ。初優勝した3月の「アクサレディス」に続く、2勝目をまだあきらめてはいない。(文・臼杵孝志)