スマホ持ち込み禁止ルールは不変…でもロープ内は“別世界”? いまどき先端機器で使用が許されているものも【オーガスタの“景色”】

ことしもゴルフ界の“春の祭典”ともいえる「マスターズ」がオーガスタ・ナショナルGCを舞台に行われる。米国スポーツ界の一大イベントは、その雰囲気も独特。そこで現地で“見た”、“感じた”ことなどをお届けする。

オーガスタの有名な“しきたり”のひとつに、『コースへの携帯電話持ち込み禁止』がある。今年ももちろんそのルールは変わらず、記者もプレスビルディングを出る際、スマホを持っていないかを確認するのが、いまではすっかりルーティンになっている。さらに扉の前には『NO CELLPHONES BEYOND THIS POINT(これより先、携帯電話禁止)』と大きな文字で書かれた看板も立っており、そこで最終チェックをするのがお決まりの流れ。

もし持ち込んで使用していることが発覚すると、今後の取材が禁止されるという厳しいペナルティも…。普段はズボラな記者だが、ここには神経を張り巡らせている。

ただ、ルールのなかにはこんな文言も。『スマートウォッチは大丈夫』。例えばアップルウォッチも、通信ができないものであればおとがめはない。スマホがダメなら、こちらもダメ…という気がしていたのだが、実際にそれを腕に巻く人たちはコースのいたるところで見ることができる。

そして、関係者の話によると、選手たちは携帯電話をコースに持ち込むことが認められているという。実際、練習日に所有するスマホやタブレットを使用し、スイング動画を撮影したり、記念写真を撮る選手たちを何度も確認できた。マスターズはカメラマンらメディア関係者もロープ内に入ることが禁じられているが、その内側と外側は“別世界”のようだ。

コース内に設置されている公衆電話ももちろん健在。そこで電話をかける人々や順番を待つ光景は変わらない。さらに、練習日にはコースに現在プレーしている選手の名前が張り出される看板があるのだが、そこには“◎◎さん、△△さんからの大事なメッセージがある”という紙が張り出され、伝言板代わりに使用されているところも見かけた。

選手の順位などがすぐに把握できないのは、スマホに慣れてしまった現在では確かに不便。『どの選手が何番ホールにいる』という情報も、組み合わせ表のスタート時間から逆算したり、人づてに確認する、というのが日常になっている。ただ、普段より目の前で繰り広げられるトップ選手たちのプレーに集中できているような気も…。

かつては全英オープンも携帯電話の持ち込みを禁止していた時期があるが、2012年に解禁されている。時代に逆行してても、オーガスタならばそんな規律すらしっくりくる。(文・間宮輝憲)

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