
<ジェネシス招待 初日◇15日◇リビエラCC(カリフォルニア州)◇7322ヤード・パー71>
昨年4月の「マスターズ」で途中棄権して以来のツアー出場となったタイガー・ウッズ(米国)だったが、“思わぬ”出来事に見舞われた。イーブンパーで迎えた最終18番。フェアウェイからの2打目で8番アイアンを握ると、まさかのシャンク。「久しぶりだね」と苦笑するしかなかった。次の3打目を乗せて2パットのボギー。5バーディ・6ボギーの「72」、1オーバーで初日を終えた。
「最後の数ホールは背中が縮こまって、固まってしまっていた」と、絶好の位置からの一打がまさかの一打となり、右の斜面に飛び込んだ。「グリーン周りで変わったショットを打つとき以外では久しぶり。特にあの位置からでは(記憶に)ない」。3打目も「同じ8番アイアン(笑)」と、わずかなスペースを見つけて4.5メートルに乗せて無事にボギーを拾ったが、後味の悪いフィニッシュとなってしまった。
事故により右脚に大ケガを負ったのは、2021年の本大会直後のこと。あれから3年。「問題ない。少し痛みはあるけど。でもそれは分かっていることだし、このあとケアをして準備する」と、ケガとの付き合いは承知の上。そんななかでも、今季は“月いち”をめどにツアー競技にも参戦する意向を示した。
出入りの激しいゴルフが展開された初日は「いいものと想定外の繰り返しでパーがほとんどなかったね」と、久しぶりの実戦では「ナーバスだった」と心境を明かす。それでも、アドレナリンが湧き上がり、「それが競技の場」と体との対話はまだまだ続いていくようだ。
「これからもリハビリを続けていくしかない」。思わぬシャンクは、はじめて明かした背中の違和感が招いたもの。体と向き合いながら戦う48歳が、残りの3日間でどんなパフォーマンスを見せるのか。