インモービレ、バイエルン戦前の胸中を明かす「ファンにとって忘れられない夜にしようと…」 

 チャンピオンズリーグ(CL)・決勝トーナメント1回戦(ラウンド16)ファーストレグが14日に行われ、ラツィオはホームでバイエルンを1-0で破った。PKで決勝点を挙げたイタリア代表FWチーロ・インモービレが、『Amazon Prime』にて喜びを明かした。

 試合は立ち上がりからバイエルンが前に出る時間が目立ったものの、ラツィオは守備陣形を崩さず、ゴール前では決定的なシーンを作らせない。スコアレスで前半を終えると、後半に入った66分にはラツィオにこの日最大の決定機が訪れた。

 自陣でボールを奪ったところから元ブラジル代表FWフェリペ・アンデルソンがボールを持ち運ぶと、ペナルティエリア手前左寄りの位置で待っていたインモービレにボールが渡る。インモービレは中央を割って入り、粘りを見せると、相手に当たって流れたセカンドボールにグスタフ・イサクセンが反応。左足でシュートを放った直後、わずかに遅れて寄せてきたフランス代表DFダヨ・ウパメカノの足裏を見せたタックルが右足首に入った。このプレーでウパメカノは退場処分となり、ラツィオがPKを獲得。キッカーを務めたインモービレは、ドイツ代表GKマヌエル・ノイアーの逆を突く一撃をゴール右下に沈めた。

 最終的にはこのゴールが決勝点となり、ラツィオがホームでドイツの“絶対王者”を撃破した。試合後、インモービレは「僕らはこの試合のためにたゆまぬ努力を続け、多くの準備をしてきた。このチームがすべてを捧げて戦う集団であることはわかっていたよ」と、キャプテンとしてチームの姿勢を称賛。「僕自身は、ファンにとって忘れられない夜にしようと意気込んでいたし、チームにもそう伝えていた」と試合前の胸中を明かすと、「実際にそれはうまくいったと思う」と語った。

 この試合、ラツィオはチームとして“らしい”形でボールを握る時間は作れたが、決定機の数が多かったわけではない。後半立ち上がりの48分には、元スペイン代表MFルイス・アルベルトのロングパスからイサクセンがゴール前に侵入し、フィニッシュまで持ち込んだが、このシーンを除くと決定的な場面は限られていた印象だ。だが、インモービレは仕留められる場面は他にもあったと感じているようだ。「PKの前後にも得点を決められるシーンはあったと思う。試合をもっと優位に進めるためには、数少ないチャンスだろうとうまく活かさなければならなかった」と反省点を口にしたが、「今日は勝つことができたから、全体的にはOKだよ」と笑顔を見せている。

 過去6度のCL優勝を誇り、4シーズン連続でラウンド16を突破しているバイエルン相手に先勝したということもあって、インモービレは「このような試合のピッチでプレーすると、プロとして大きな満足感を与えてもらえる」と歓喜の言葉を残した。「そして、こうした瞬間をファンと共有できるからこそ、僕は幼い頃からサッカーをしているんだ」と語り、本拠地『スタディオ・オリンピコ』を沸かせたことへの喜びを露わにした。

 セカンドレグは3月5日に開催され、ラツィオは1点をリードしてバイエルンのホームに乗り込む。

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