
25日、ニック・ダンラップ(米国)が地元のアラバマ大で会見を行い、家族、チームメートが見守る中で「プロ転向する」と宣言した。
前週のPGAツアー「ザ・アメリカンエクスプレス」では、33年ぶりのアマチュア優勝を果たしたダンラップ。これにより、2026年までのPGAツアー出場権を得る権利を獲得した。
今週の「ファーマーズ・インシュランス・オープン」への出場は急きょ取りやめて、地元に戻り家族らと相談。その結果、下した選択はプロへの道だった。
壇上に上がったダンラップは緊張した面持ちで「僕の人生で最も簡単で、最も難しい決断だった」と語った。
優勝直後に「多くの人に影響する問題」としていたが、「みんなが同じ意見だったのは本当に幸運だった。チームメートはとても僕を支援してくれた。家族とアラバマに通じるものだと思う。彼らは僕が夢を追いかけることを後押ししてくれた」と照れくさそうに話した。
ダンラップはこれからツアー勝利者として参戦。次週の「AT&Tペブルビーチ・プロアマ」(2月1〜4日・カリフォルニア州)を含む残り7戦のシグネチャー・イベント(格上げ大会)すべてに参戦できる。勝利で手に入れたのは「ゴールデンチケットだ」とダンラップは称した。
メジャー大会は昨年の「全米アマ」制覇で得た「マスターズ」、「全米オープン」に加えて、「全米プロ」への出場権も獲得。「全英オープン」はまだ出場選手を発表していない。
前週の優勝時はツアーメンバーではなかったためフェデックスポイントは獲得できなかったが、次週から賞金とともにポイントも獲得し、年間王者争いに加わる。最新の世界ランキングでは4129位から68位にジャンプアップした。
アラバマ大のコーチ、ジェイ・シーウェル氏は「彼が決めた決断が、ベストな決断」とし、「これから長きに渡って活躍する選手だ」と話した。(文・武川玲子=米国在住)