
アスレティック・ビルバオは12月1日、同クラブに所属しているスペイン代表FWニコ・ウィリアムズとの新契約締結を発表した。新たな契約期間は2027年6月30日までと伝えられている。
ニコは2002年7月12日生まれの現在21歳。“純血主義”というクラブの哲学を体現する国内有数の練習施設・レサマで成長を続けたカンテラーノで、2020-21シーズンのラ・リーガ第33節バジャドリード戦でトップチームデビューを飾った。翌シーズンは両ウイングのポジションを主戦場として主力に定着し、公式戦通算40試合の出場で3ゴール1アシストを記録。昨季は公式戦通算43試合の出場で9ゴール6アシストをマークし、兄のガーナ代表FWイニャキ・ウィリアムスとともにアスレティック・ビルバオの攻撃陣をけん引してきた。今季もここまでラ・リーガ11試合の出場で1ゴール7アシストを記録している。
また、2022年9月にはスペイン代表デビュー。当時のルイス・エンリケ監督(現:パリ・サンジェルマン)の信頼を掴み、その後も“ラ・ロハ”のメンバーに名を連ねると、FIFAワールドカップカタール2022では全4試合のピッチに立った。ルイス・デ・ラ・フエンテ新監督が指揮官となって以降も、負傷時を除くとコンスタントに招集を受けている。
契約延長に際し、ニコはアスレティック・ビルバオのクラブ公式チャンネルにてコメントを発表。「アスレティック・ビルバオのチームメイト、このクラブという大切な家族の一員としての日々を続けられることを非常に嬉しく思っている。11歳のときにここに来て、夢が叶った。今季こそは僕らが設定した目標を達成したい」と契約延長を喜んだ。
ニコについては以前の契約が今季限りで満了を迎えることから、移籍の噂が相次いで浮上していた。地元メディア『エル・コレオ』によると、今回の契約延長は将来の残留を約束するものではなく、ビッグクラブへ羽ばたく際に移籍金を残したいというニコの想いが反映されたものである可能性も高いという。フリートランスファーでの獲得を画策していたバルセロナは争奪戦から撤退する見込みだが、依然としてレアル・マドリードやプレミアリーグの複数クラブから熱視線が送られているようだ。
だが、ニコが自身が生まれ育ったクラブとの新契約にサインしたことは事実だ。今季のアスレティック・ビルバオを上位進出へ導くパフォーマンス、そしてスペイン代表としても来夏に控えたEURO2024での活躍が期待される。
【画像】兄イニャキもニコの新契約締結を祝福!