「大きなミスをすることなく」 ZOZOから改善された松山英樹のスタッツ

<ダンロップフェニックス 初日◇16日◇フェニックスカントリークラブ(宮崎県)◇7042ヤード・パー71>

日本開催の米国男子ツアー「ZOZOチャンピオンシップ」を51位で終えた松山英樹。不本意な結果から、試合後はしばらく「やさぐれていた」というが、その後の初戦となる今大会で、初日からビッグスコアをマークした。
1イーグル・6バーディの「63」。これは2014年大会第2ラウンドでマークした「64」を一打上回る、大会自己ベストスコアだ。そしてボギーフリーラウンドは、7月の「3Mオープン」初日以来、15ラウンドぶりのこと。コースの難易度やセッティングなどが異なることから単純に比較することはできないが、ZOZOでは4日間を通して1イーグル・8バーディ。そのときのフラストレーションを晴らすような、会心のラウンドといえそうだ。

出だしの10番はウッドを握ってティオフしたが、以降はドライバーを握るホールも度々見られた。フェアウェイキープ率は14ホール中7回(50%)。全体47位に沈んでいるが、そこからピンを狙うパー5での2打目やアイアンショットが冴え、パーオン率は72%(13/18ホール)と及第点。とりわけ3つのパー5すべてで2オンに成功して伸ばせているところも、ポイントのひとつだろう。

折り返す直前の18番パー5では、「あれはミスショット、たまたま転がってくれて寄った」というが、4番アイアンでの2打目を1.5メートルにつけてイーグル。そして1番、2番ではアイアンでともに2メートル以内につけて、連続で奪った。ZOZOでは72ホールを通してくることがなかった連続バーディだが、イーグルを含めればこの日“3連続”。中盤で勢いに乗り、安定したプレーを展開した。

ZOZOでは55.56% (15/27回)に留まったパーセーブ率。ショートゲームに定評のある松山らしくない数字だったが、この日はそれをカバーした。15番ではショートサイドのラフからチップインでバーディ。最終9番では唯一ティショットを大きく曲げたが、2打目をグリーン手前まで運ぶと、寄せワンのパー。「ボギーなしで終われたのでよかった」と“三角マーク”がない一日を振り返った。

開幕前には不安も口にしていたが、それは完全に消えているわけではない。「いつ崩れるか分からない。ここ最近そういうプレーがあるけれど」と話しながらも、「いいショットは打てましたし、パットも大きなミスをすることなく回れたのでよかった」。まだ初日ではあるが、ZOZO以降に取り組んできたことが好転していくように、まずは次の18ホールに集中していく。

日米合わせると、初日で首位に立つのは20年8月「BMW選手権」以来およそ3年ぶり(結果は3位)。今季初勝利、そして50回記念大会での2勝目に向けて、2日目も突き進みたい。(文・笠井あかり)

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