
<住友生命Vitalityレディス 東海クラシック 2日目◇16日◇新南愛知カントリークラブ美浜コース(愛知県)◇6534ヤード・パー72>
女王がその実力を発揮している。山下美夢有は6バーディ・2ボギーの「68」で回りトータル10アンダー。首位と3打差の2位タイで、最終日へと向かう。
3打差を追いかけたこの日は、2番からの連続バーディなど4つを伸ばして折り返した。後半に入ると、獲っては落とす展開。15番パー5では2打目で手前の花道まで運びアプローチからの寄せワンでバーディを奪ったが、最終18番では10メートル以上からの3パットでボギー。「強く打ってしまって、パーパットも外してしまった」と後味悪い終わり方となった。
だが、「ブレていた」と話していた生命線ともいえるショットについては、プレーをしながら修正した。この日のパーオンは18ホール中16回と高精度。あとはそのパットを決め切るだけだ。
今季ここまでの平均ストロークは『69.3984』でツアーNo.1。国内ツアーでは5月の「ワールドレディスサロンパスカップ」の第3ラウンド以来オーバーパーを叩いていないが、少し物足りない。「最近あまり爆発力が出ていないので、爆発できるように。しっかり自分を信じて、思い切って頑張りたい」。昨年にはツアー新記録の「60」を叩き出した女王。伸ばしあいとなるなかで、3打差を大まくりするビッグスコアを目指していく。
今大会で逆転優勝し賞金1800万円を獲得すれば、生涯獲得賞金は5億円を突破。2009年の横峯さくら(23歳281日)、14年のアン・ソンジュ(韓国、108試合)の記録を更新し、史上最年少の22歳46日&史上最速の104試合目で到達する。先週は稲見萌寧が136試合目で到達し、日本勢としては鈴木愛の143試合を上回る最速記録を樹立したが、それを上書きすることに。稲見とは最終日同組で回り、同じく2位タイから首位を追いかけていく。
さらに、メルセデス・ランキングで優勝の200ptを上積みできれば、申ジエ(韓国)を抜いて1位に返り咲き。今季4勝を誇る22歳の実力者は、愛知で金字塔を打ち立てることができるか。