
明治安田生命J1リーグ第13節が14日に行われ、国立競技場では鹿島アントラーズと名古屋グランパスが対戦。前半に鈴木優磨、後半に知念慶が得点した鹿島が2-0で勝利して5試合無失点の5連勝を飾った。
鈴木は12分にコーナーキックをヘディングで合わせてネットを揺らしたが、キック前にファウルがあったとしてVARチェックの末に取り消しに。しかし、29分にほぼ同じ形から先制点を決めた。“幻の先制点”については「あれがファウルを取られると難しいと個人的には思っています」と振り返る一方、「それでもチームが流れを切らさず続けて、点がまた同じような形で取れた」と先制点までしっかりとプレーできたと続けた。
その先制点では樋口雄太のファーサイドへのキックをフリーで合わせた。「(マンマークがつかれていた)植田(直通)くんや(関川)郁万と昨日、チームというか3人で話していたので、そこにうまく狙ってくれて決めることができました」と狙いの形だったと明かす。
チームは5試合無失点で5連勝と好調にある。途中出場の知念も得点するなど、切磋琢磨をする中での結果が出ている状況だが、「(知念が結果を出したが?)途中出場のフォワードも美味しいところを持っていこうという気持ちはまったくなくて。チームのために走って、体を張って、という中でああいう球がこぼれてくる。最後のご褒美のようなもの。そういう気持ちを持った中で、全員が最後の締め方や絶対にやられてはいけない時間を共有できているからこそ、今の結果につながっていると思います」と、あくまでも選手間で競争とフォアザチームの精神、献身が結果につながっているとした。
この試合はJリーグ開幕30周年記念マッチとも位置付けられたが、「ウォーミングアップのときの声を聞いて、いつもよりさらに気合は入ったと思います」としつつ、「アントラーズには特別な試合はあまりない」と断言。「どの試合も同じモチベーションで臨むのが僕の知っているアントラーズ、見てきた先輩方の姿なので、特別な日に限ってこういうパフォーマンスではなく、常にこのパフォーマンス出せるよう」と引き締め、開幕戦でジーコが巻いたキャプテンマークを引き継いでいる中での鹿島の歴史について問われると「今日もファンの多さを見てもわかる通り、鹿島の選手たちが作り上げてきたもの。僕たちも壊さないよう、続いていくようにしないといけない。身の引き締まる思いです」と、伝統の重さを改めて嚙みしめている。
【動画】鈴木優磨“怒りの”先制弾