
<関西オープン 3日目◇15日◇泉ヶ丘カントリークラブ(大阪府)◇7051ヤード・パー71>
雨の中で行われたムービングデー。グリーンでボールが止まりやすくなった半面、ドライバーではランがまったく出ないコンディションのなか、飛ばし屋の河本力が6バーディ・3ボギーの「68」をマークして、トータル9アンダー・3位タイに浮上してきた。
「全然ティショットが安定してなくて。なんとかアイアンショットでちょこちょこいいのが打てて、グリーン上でバーディパットがよく入ってくれているので、このスコアにつながっているんじゃないかと思います」。この日、ドライバーで打ったのは14ホール中11回。フェアウェイキープは8回(57.14%)で34位、パーオン率は18ホール中16回(88.89%)で1位だった。
そのなかで「今週は(コース)メモを持っていない」と告白。実は、昨季賞金王に輝いた比嘉一貴も、昨年大会で優勝した際に「自分の感覚を大事にするために、今年はメモを持たずにプレーしています」と明かしていた。
河本は理由について「『コースメモなんかキャディだけ持っていれば大丈夫だ』みたいな感じで、谷口徹さんに言われて(笑)。そのほうが1プレー、1プレーにフォーカスできる。上手くいっているのかはわからないですけど」と話す。日体大の後輩、中島啓太もまたメモを持たずにプレーしている。
トーナメントをリードするのは、この日一緒に回った1個年下の蝉川泰果。河本の目の前で「64」の圧巻ゴルフを展開した。「泰果はすごくいいゴルフをしていたので、なかなかきょうはとらえられないと思っていた。ティショットが上手いので、そこから全部が組み立てられる。そこが尊敬するポイント」と称える。
あすは最終日最終組で再び蝉川と相まみえる。「いいショットの回数は増えているので、すごくいい感触はある」と河本の状態も上がってきている。ともにツアー通算2勝(蝉川はアマ2勝)。将来は米ツアーを目指す同世代のライバル対決にも注目したい。