
<アーノルド・パーマー招待 事前情報◇1日◇アーノルド・パーマーズ ベイヒルC&L(米フロリダ州)◇7466ヤード・パー72>
「アーノルド・パーマー招待」の開幕前日、会場のアーノルド・パーマーズ ベイヒルC&L(フロリダ州)は2024年スケジュールの話題で持ちきりとなった。
1日、PGAツアーのジェイ・モナハン会長は選手に“メモ”を送付。そこには24年、ツアーが大きく変わることが示されていた。
“高額賞金大会”のエレベーテッドイベントへの出場選手は70~80名と削減され、予選落ちはなし。「これはゴルフファンにとってシーズンを通してトーナメントを楽しむことができる重要なこと。フルフィールドのレギュラー大会の質も大きく上がる」とした。
「われわれはファン、選手、スポンサーのために一致団結する」と記された。また今季はPIP(プレーヤー・インパクト・プログラム)のボーナス獲得のためにすべての“高額賞金大会”を含む20大会(※1試合は欠場可)の出場義務が撤廃されることも示された。
この新たなツアースケジュールにトップ選手らは大きく賛同している。
ローリー・マキロイ(北アイルランド)は「I love it!」(最高だ)。選手理事会のディレクターを務めるマキロイは「何度も議論を重ねてきた。ツアーはさらにおもしろい戦いになる」と少数精鋭の大会を支持した。
ディフェンディングチャンピオンのスコッティ・シェフラー(米国)も「トップ選手同士が戦う大会が増える」と変更を歓迎。さらに予選落ちなしには「マキロイやジョン・ラームが必ず週末にプレーすることは、観戦に訪れるファン、テレビ放映、スポンサーにとって有益。ファンの子供たちが僕のプレーを見たくて僕がいなかったらとても残念だろう」と話した。
今季2勝を挙げるマックス・ホーマ(米国)は「高額賞金大会に出場できない選手にも、レギュラー大会で活躍すればすぐに高額賞金大会に出場するチャンスがある」とシステムを評価。ホーマはツアー改革に意見を提供することを目的に選手諮問委員会に加わったとし、「僕はコーンフェリーツアー、PGAツアーと戦ってきて、あらゆるレベルのプロゴルフを見てきた。ツアーを制作するほど頭は良くないが、どのようなツアーにするか非常に大事だ。タイガーとフィルが戦うのを見て僕は育ってきた。世界のトップ選手の戦いを見られる機会が増えることはとても重要だ」とした。(文・武川玲子=米国在住)