當真あみ、20歳で振り返るデビュー6年「後悔する道では絶対になかった」――「30人が完全に負ける」松岡茉優の“芝居の圧”を浴びた話も【インタビュー後編/写真集「My Tale」独占アザーカットあり】

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女優の當真あみ(20)が、11月2日に20歳の誕生日を迎えた。10月28日には20歳を記念した2nd写真集『My Tale』(文藝春秋)を発売。「どの作品も本当に楽しかった」と振り返るデビューからの約6年を、當真は「後悔する道では絶対になかった」と言い切る。

後編では、松岡茉優の芝居に圧倒された『最高の教師 1年後、私は生徒に■された』の現場や難しい役への向き合い方、お芝居を始めたころの悔しさ、20歳で挑戦したい“意外なこと”を聞いた。最後に、迷っていた背中を押した母の言葉とともに、「夢を叶える秘訣」を語ってもらった。【インタビュー後編】

◆當真あみ:デビューから6年「後悔する道では絶対になかった」

― 15歳でデビューしてから約6年。この業界で頑張ると決めたことを、今振り返っていかがですか。

【當真】間違いなく、後悔する道では絶対になかったです。本当にいろいろなことを学んでいますし、お芝居はもちろん、人との関わり方も。始めた当初は周りの皆さんが先輩ばかりで、その中で人としての現場での振る舞い方なども学べました。人として必要なものをたくさん学べた期間だったと思います。

― 想像していた6年と、実際の6年は違いましたか。

【當真】始めた当初は、そもそもその先の自分をまったく想像できていなかったので、今振り返ると、作品を通してこういうふうに進んできたんだなと思います。どの作品も本当に楽しかったですし、お芝居をしていく中での学びもたくさんありました。想像していなかった場所に今いるけれど、それがすごく楽しいですし、いい道のりだったと思います。

― 10代を振り返って、景色が大きく変わったと感じた作品やお仕事はありますか。

【當真】景色が変わったと思う作品は、あまりわからないです。いろいろな役をさせていただいて、初めてドラマや映画で主演を務めることもありましたが、一気に生活がガラッと変わったという感覚は、自分では実感がなくて。一つひとつ積み重ねているような感覚なので、まだ自分では認識できていないです。

― では、これまでで一番心が動いたのはどんな瞬間でしたか。

【當真】劇場アニメの『かがみの孤城』で、主演が決まったと聞いた時はすごくうれしかったです。初めてということもあって自分の中でも大きいですし、アニメーションも初めてという状況だったので、うれしさと、自分に本当にできるのかという不安と、さまざまな気持ちが混ざって、いろいろなことを考えていたと思います。

◆當真あみ:松岡茉優の芝居に「30人が完全に負ける、圧倒される」

― 共演してきた先輩の姿から学んだことを教えてください。

【當真】作品を自分たちで作っていくということを特に強く意識したのは、最初はおそらく『最高の教師』だったと思います。同世代の役者が自分を含めて30人集まって、その30人を松岡茉優さんが一人でまとめているような撮影現場でした。30人いる中でそれぞれに役割があることを認識して、この中での自分の立ち回りはどうあるのが正解なのか、作品としてどういうキャラクターでいたらいいのかを、たくさんの人を見ながら考えられた機会でした。

 そして松岡さんのお芝居を受けた時、本当にすごくて。お芝居の圧というか、30人に対して一人の方がこれだけの力、エネルギーで訴えかけてきて、30人が完全に負ける、圧倒されるという感覚がすごくありました。全員を巻き込んでいくお芝居とはこういうことなんだと感じましたし、自分の役の立ち位置をしっかり意識して役作りをしていくことを、改めて考えた作品だったと思います。

― 今年は『無垢なる証人』『人はなぜラブレターを書くのか』と、役への深い理解が求められる作品が続きました。難しい役に向き合うときは、どんな準備をしていますか。

【當真】『無垢なる証人』は、『最高の教師』が終わった直後の2023年に撮影したんです。撮影前から監督とリハーサルというか、お芝居のプランを立てる時間をたくさん作っていただいて、そこで役作りをしていきました。自閉スペクトラム症のある役を演じるにあたって、とにかく難しいと感じていたので、自分の中でのイメージをしっかり形にするために、いろいろな本や映像で調べました。

― 事前準備をしっかりされるタイプですか。

【當真】役によると思います。『無垢なる証人』の場合は、自閉スペクトラム症の方にもさまざまな個性があって、その中の一人なので、いろいろな可能性や幅を持っていられたらという思いと、自分の中での解像度をしっかり上げていきたいという思いがあって調べました。

― 10代で一番悔しかったこと、壁にぶつかった瞬間はありますか。

【當真】一番というわけではないのですが、お芝居を始めて最初のころに参加させていただいた、広瀬すずさん主演の『水は海に向かって流れる』です。何回も同じカットを繰り返してもうまくできなくて、繰り返し繰り返し撮影したのですが、それを映像で見ても落ち込みましたし、撮影の時も、自分が想像していた何十倍も難しいんだということを実感して、悔しかったのを覚えています。

◆當真あみ:30歳までに挑戦したい「先生役」 20歳の1年でバンジージャンプにも

― 20代のうちに挑戦してみたいお仕事についても聞かせてください。

【當真】学校の先生の役に挑戦してみたいです。自分が学生役を演じてきたからこそ、今は絶対にできないなと思うのですが。先生役を演じている方々のお芝居のエネルギーや、学生役のみんなに対する包容力のようなものはすごいと、実際に一緒にお芝居をして感じているので、それを身につけられるだけのお芝居の経験と、人としての成長が必要だと思います。30歳になるまでに経験できたらと思います。

― 10年後、30歳の當真さんはどうなっていたいですか。

【當真】変わらないでいたいと思うところも、どんどん変わっていきたいと思うところもあります。お芝居へのアプローチの仕方はいろいろ試して、どんどん変わっていけたらいいですね。ただどれだけ大変な役でも心の片隅で「楽しい」と思えていたら、それがベストだと思うので、その考えが変わっていなければいいなと思います。

― 10代のころから、たくさんの先輩方に囲まれてお仕事をしてきました。當真さんが思う「素敵な大人」とは、どんな人でしょうか。

【當真】現場で先輩方を見ていると、周りへの気遣いも忘れず、お芝居でもしっかり挑戦している方を見て、ああなりたいと感じるので、それがしっかりできるようになれたらと思います。

― 身近なところでは、お母さまも憧れの大人ですか。

【當真】そうですね。母はポジティブというか、すごく前向きで明るい人だと感じているので、そうなれたらいいなと思います。よく電話をするのですが、電話越しでも明るくて、暗いところをあまり見たことがない人なので、そういう明るさを私も持ち続けられたらと思います。性格もですし、顔も似ていると言われます。

― 20歳になったら絶対にやりたいと決めていることはありますか。

【當真】10代のうちにできなかったなと思うのが、バンジージャンプです。どうしてもやりたかったのですが、挑戦できないまま20歳になるので、20歳の1年の間に挑戦しに行きたいと思っています。高いところやジェットコースターのあの感覚もまったく平気なので、友だちに「一緒に行かない?」と声をかけています。

◆當真あみ:夢を叶える秘訣。迷っていた背中を押した母の言葉

― 改めてデビューから6年を振り返って、今思う「夢を叶える秘訣」を教えてください。

【當真】迷ったら、とりあえず踏み出して動くことが一番なんだろうと思っています。私も声をかけていただいた当初は、自分にそんなことができるだろうかと迷っていたのですが、母が「一旦始めてみて、本当に自分には向いていない、できないと思ったなら、沖縄に戻ってくればいい。それぐらいの捉え方でもいいんじゃない?」と言ってくれて。その言葉のおかげで、まずは始めてみようとスタートしたのですが、本当にその通りだったと思います。

 とにかく一度始めてみないと、その先の結果なんてわからないですし、始めるか始めないかの分岐点で「始めない」を選んでしまうと、その先は何も広がらないと思うので、迷ったらとりあえず一歩スタートする。それが一番大事なのかなと思います。

― 今、夢や目標はありますか。

【當真】「絶対にこれになりたい」という大きな夢というよりは、10年後、20年後の自分が、役者をしっかり楽しんで、真剣に向き合いながら続けていけたらと思っています。そのために、今学べることをどんどん吸収して、役者としての引き出しを増やしていけたらと思います。

― 當真さんにとって「演じる」とは、どんなものでしょう。

【當真】いろいろな役になって、たくさんの経験をしていけることがすごく楽しいですし、それは役者ならではの感覚だと思います。人に怒鳴るようなシーンは普段はあまり経験しないことですし、役を通していろいろなことに挑戦する経験も含めて、たくさんの人生をいろいろな役を通して歩んでいけるのが、すごく楽しいと思っています。

― 貴重なお話をありがとうございました。

★「どれだけ大変な役でも、心の片隅で楽しいと思えていたら、それがベスト」。インタビュー中、當真は何度も「楽しい」という言葉を口にした。初舞台を終えた2日後に旅立ったイギリスで、カメラを“友だち”として過ごした5日間。『My Tale』には、本人が「大人になっているんだな」と気づいた表情が詰まっている。

女優になるなんて想像もしていなかった少女は、お芝居を「楽しい」と思えたことで、6年後に「後悔する道では絶対になかった」と言い切れるまでになった。その最初の一歩を後押ししたのは、「一旦始めてみたら」という母の言葉。迷ったら、とりあえず一歩。20歳から始まる當真あみの物語は、まだ最初のページを開いたばかりだ。★

(modelpress編集部)

◆當真あみ(とうま・あみ)プロフィール

2006年11月2日生まれ、沖縄県出身。2022年『妻、小学生になる。』でドラマ初出演。同年アサヒ飲料「カルピスウォーター」の14代目CMキャラクターを務める。2023年NHK大河ドラマ『どうする家康』に家康の長女・亀姫役として出演。2025年、日テレ水曜ドラマ『ちはやふる―めぐり―』で連続ドラマ初主演。同年10月公開の映画『ストロベリームーン 余命半年の恋』で長編映画初主演。2026年は映画『終点のあの子』、劇場アニメ『パリに咲くエトワール』(声優)で主演を務め、5~6月には舞台『ハムレット』でヒロインのオフィーリア役を演じ、初舞台を踏んだ。