【アトランタ(米ジョージア州)時事】米南部ジョージア州アトランタで開かれていた20カ国・地域(G20)外相会合は10月31日、2日間の日程を終えて閉幕した。議長を務めたルビオ国務長官は、地政学的課題や経済安全保障などについて結束を訴えたが、共同声明は発表されなかった。ウクライナ紛争やイラン情勢を巡り、参加国の思惑の違いが改めて浮き彫りになった形だ。
ルビオ氏は記者会見で、世界が直面する問題の深刻さについて参加国の認識は一致していると強調。その上で「それをどう解決するかについては足並みがそろっていない」と述べ、日本や米欧、中国、ロシア、インドなど多様な国が参加するG20での意見集約の困難さを認めた。
議題に取り上げられた「航行の自由」に関しては「イランは船舶を爆破している。公然と商船を爆破すると言っている」と強調。イランが航行の自由を妨害していると激しく非難した。
ただ、会合内容を総括した議長声明では、原油輸送の要衝ホルムズ海峡や紅海の出口に当たるバベルマンデブ海峡を巡る「地政学的な緊張」が議題となったとの指摘にとどまり、イランを名指ししなかった。同国と関係の深いロシアや中国に配慮した可能性がある。