見た目はあまり変わらず でも中身は昔の携帯から急に“iPhone”になる感じ!? 主力ミサイル駆逐艦 まだまだ進化途中

”滝のように降る雨”増加傾向に

アメリカ海軍は2026年10月23日、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の41番艦「ピンクニー」の改修に着手したと発表しました。

本格的に最新鋭の装備に

 アメリカ海軍は2026年10月23日、アーレイ・バーク級ミサイル駆逐艦の41番艦「ピンクニー」の改修に着手したと発表しました。

 この改修は、アーレイ・バーク級駆逐艦のフライトIIAなどを対象に、最新型のフライトIIIに相当する戦闘能力を付与する「DDG MOD 2.0計画」のフェーズ2にあたる工程です。今回は、レイセオン製「AN/SPY-6(V)4」レーダーおよび関連装備を搭載します。新型レーダーとイージス戦闘システムを組み合わせることで、航空機や巡航ミサイルに対する防空能力に加え、弾道ミサイル防衛能力の強化も図ります。

 なお、「ピンクニー」は、この改修を実施する最初の艦となります。既に同艦はフェーズ1で「SLQ-32(V)7 水上電子戦改善計画(SEWIP)ブロックIII」の搭載を終えており、艦橋周辺の上部構造物には大型の平面アンテナが設置されています。そのため、同じアーレイ・バーク級フライトIIAであっても、従来型とは外観が異なっています。

 改修は、カリフォルニア州サンディエゴにある、ジェネラル・ダイナミクス傘下の造船会社、ジェネラル・ダイナミクスNASSCOのドックで実施されます。

 1991年から配備されたアーレイ・バーク級は、本来であれば2016年就役のズムウォルト級に主力の座を譲る予定でした。しかし、ズムウォルト級は建造費の高騰や、当初想定されていた能力を十分に実現できなかったことなどから、調達数が大幅に縮小されました。その結果、アーレイ・バーク級の建造が継続されるとともに、既存艦についてもレーダーなどの装備を一新する近代化改修が進められることになりました。

 そのため、アーレイ・バーク級の就役期間は大幅に延びる見通しとなっており、次世代駆逐艦DDG(X)が就役するまでは、引き続き米海軍の水上戦闘艦隊の主力であり続けるとみられています。同級の退役が始まるのは早くても2030年代とされ、最終的には90番艦を超える規模になるとみられています。

 なお、最新型となる「フライトIII」のアーレイ・バーク級については、2025年12月10日に、その1番艦である「ジャック・H・ルーカス」が就役しています。同艦の水上艦ソナー技術主任を務める上級曹長は、フライトIIAとの性能差について「折りたたみ式携帯電話からiPhoneに変わるようなものです」と表現していました。