熊本地震の影響で、ホンダ熊本製作所がバイク完成車の生産休止を継続。今年は同製作所の節目の年で、バイク業界にとって大きなイベントの開催も予定されていましたが、先行きが不透明になっています。
ホンダ熊本製作所は段階的な稼働
ホンダの二輪車生産拠点「熊本製作所」がある熊本県大津町。2016年の熊本地震より被害は軽かったものの、ホンダは2026年の地震の影響を受け、夏季休暇後の8月17日以降も完成車生産を休止しています。同製作所は今年50周年。熊本はホンダのみならずバイク業界の一大イベントの舞台となるはずでしたが、先が見通せません。
7月26日夕方に発生した熊本地震により、今なお約3200人が避難所生活を続けています。住宅被害も約3万900棟(熊本県発表)に及び、日常生活に大きな影響を与えています。交通インフラも幹線道路での渋滞が続き、サプライチェーンにも影響が出ていると思われます。
被災当時、ホンダは「インフラには大きな問題は発生せず、地震発生時に稼働したスプリンクラーの影響で漏水・浸水が一部にある以外は、大きな被害は確認されていない」と、公表していました。従業員の安全確保を優先しながら、熊本製作所の早期稼働を目指すとし、一部が復旧して夏季休暇に入り、8月17日からの再稼働を目指していたものの、同日以降も生産休止を続けて「復旧に向けてめどが立った工程から段階的に稼働を再開していく」と発表しています。
また、熊本製作所では毎年秋に開催される「ホンダ モーターサイクルホームカミング熊本」が、2026年10月11日に予定されています。毎年5000人近い一般来場者を集めるイベントで、商船三井さんふらわあが、関西九州航路のフェリーでライダー向けの特別割引を企画するほどのビッグ・イベント。この開催については、今のところ変更の情報は公表されていません。
14年目のバイク業界団体会議も熊本開催を断念
他方、2013年に鈴鹿サーキットでの初開催を皮切りに、今年で14回を迎える「バイクラブフォーラム」(BLF)は、大津町での2026年開催を“延期”しました。
BLFは、経済産業省と国内外の車体・部品メーカー、販売チャンネル、モータースポーツなどバイク関連のほぼすべての関係者と、つながりの深い地方自治体が参加するバイク会議で、主催団体は18団体に及びます。2026年は熊本県大津町で9月11日に予定されていました。
「中止」じゃないが、見送りの背景
BLFの開催は、会場となる地方自治体の支持を受けて、毎年実施場所を変えて行われています。2026年は大津町に立地するホンダ熊本製作所の50周年とあわせて、イベントとしての盛り上がりも期待されていました。
主催団体の関係者は決定までの経緯を次のように話しました。「大津町さんから熊本地震の被災を受けた見直しの申し入れがあり、実行委員会で検討した結果、2026年の開催を見送ることになりました」
中止は大阪市で開催予定だった2020年に次ぐ2回目です。翌2021年も新型コロナが収束せず、オンライン開催でした。
ただ、BLF実行委員会は大津町開催について前出のとおり「中止」ではなく「延期」という表現で伝えています。
例年、翌年の開催地は、立候補自治体が前年のBLFに参加して公表されています。現時点で2027年の開催地は未定です。