東海道新幹線の車窓から見える岐阜県の巨大モニュメント「ソーラーアーク」。かつて三洋電機が建設したこの象徴的な建造物も、ついに2026年9月からの解体が決定しました。姿を消す前にそのスケール感を現地に行き、実感してきました。
新幹線から見えるモニュメントを、近距離から堪能!
東海道を新幹線で移動している際、多くの人が見かけるモニュメントがあります。それが岐阜県にあるソーラーアーク。その特徴的な外観も相まって、新幹線の利用者から親しまれてきました。
しかし、そのソーラーアークも解体が決定。2026年9月から順次解体されることになりました。知名度はあれど、行ってみた人はそう多くないだろうこの建築物について、解体される前に現地へ行ってみることにしました。
ソーラーアークは岐阜県安八町にある建築物。岐阜羽島駅から米原駅の間に位置しており、ソーラーアークもその区間を移動中に見ることができます。
新幹線の車窓からもわかるように、そのサイズはかなり大きいです。全長は315m、高さは中央部が31.6m、最後部が37.1m、幅は13.7m。両端の地上高は20mという壮大さです。
手がけたのは、1950年に設立された家電や業務用機器の大手メーカー、旧・三洋電機です。同社が創業50周年を記念し、2001年に建設したのがこのソーラーアークでした。
ちなみに、モチーフは「箱舟」とのこと。「21世紀に力強く船出する箱舟」をイメージしているとか。
名前からもわかるように、ソーラーアークは太陽光の発電施設となっています。新幹線から見える側には5046枚のソーラーパネルが貼られており、年間発電量は約53万kWh。これは、一般家庭の約100~150世帯分に相当します。
また、このソーラーパネルは2000年の不祥事を受けて発生した不良品のソーラーパネルが使われていました。ソーラーアークは、このような不祥事を起こさないという反省の思いも込めて作られたそうです。
圧倒的なスケール! 解体前にその巨大さを体感
愛知県在住の筆者(鈴木伊玖馬:乗りもの好きライター)の家からは、1時間程度でソーラーアークにまで行くことができます。今回は名神高速道路の安八スマートインターチェンジで下車し、下道を進んで現地へ到着できました。
訪れて驚いたのは、やはりその大きさです。近くで見上げると、端から端まで建物の全長が見えないほど。持っていたカメラでは建物全体を写真に収め切るのに苦労しました。また、ソーラーアークに貼ってあるパネル1枚1枚の大きさにも同様に驚かされました。
その大きさゆえに、周囲を歩くだけでも一苦労。30分ほど撮影してクルマに戻ったときには、夏というのもあって、すっかり汗だくになっていました。
三洋電機は2011年にパナソニックに買収されました。この際、ソーラーアーク正面に貼ってあった「SANYO」というロゴも「Panasonic」に変更されています。
そして、2022年にはソーラーアークのある土地が不動産会社に売却されたことで内部にも入れなくなってしまいました。そして今回、同地に大型物流倉庫の建設が始まるのに合わせて、解体が決まった模様です。
旧三洋電機は既にありませんが、現在もその偉容を見せつけるソーラーアーク。ちなみに、建物内にはかつて「太陽電池科学館ソーラーラボ」があり、太陽光発電などについて展示を行っていました。