横浜F・マリノスは20日、昨年7月に行われた横浜ダービーでの事象に関するすべての対応が完了したことを報告した。
横浜FMは昨年7月5日に行われた2025明治安田J1リーグ第23節横浜FC戦において、一部サポーターによる禁止行為を確認。発煙等・花火の使用、覆面等で顔を隠す行為、横浜FCサポーターへの挑発行為、警備スタッフの指示に従わない行為などがあったと明かした上で、当該行為に対する処分として合計72名を無期限入場禁止、4つのサポーター団体を無期限活動禁止とすることを発表した。
事態発生から約10カ月が経過した中、横浜FMは損害賠償金全額の支払いを含む示談が成立したことを発表。Jリーグおよび横浜FCと密に連携しつつ、クラブとして多数の違反行為者らとの面談や事態の精査および多くの関係各所との調整等を実施した結果、対象者らが自らの違反行為を全面的に認め、多額の経済的損害を全額補填する意思を明確に示し、真摯な反省の態度と再発防止への誓約がなされたという。
そして、全損害額の賠償という最大限の責任を負うことを条件として、今般民事上の示談を締結するに至ったとのこと。また、示談の成立に先立ち横浜FCおよび横浜FM両クラブに対して直接謝罪が行われたようだ。
同事案においては、規制線を越えて行進した一部サポーターが複数回に渡って発射し、投げ入れた発煙筒やロケット花火がキッチンカー付近看板を直撃。また、横浜FMスタッフへの被弾および衣服損傷によって、緊急手荷物検査の実施に伴う開門の大幅な遅延が発生した。損害額は585万2921円。発煙筒または花火を所持・使用した実行行為者のほか、違反行為者のうち損害賠償に応じる意思を示した者(合計40名)が、損害賠償に応じることで合意したという。
横浜FMはすべての対応が完了したことを受け、次のような声明を発表している。
「横浜F・マリノスは、今回の件を重大な事案として重く受け止めております。本件に関しては、Jリーグおよび横浜FCとも協議を行いながら、弁護士等の専門家の助言を受けつつ事実関係の確認および対応を進めてまいりました。今回の合意は、本件に関する対応の整理となりますが、クラブとしての責任を重く受け止め、観戦ルールの徹底および啓蒙活動を実施していくとともに、悪質な違反行為に対しては必要に応じて法的措置も含め毅然と対応をしてまいります」
「再発防止を徹底し、安全で安心して観戦いただけるスタジアム環境の実現に努めてまいります。改めまして、関係する皆さまに多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。引き続き、皆さまのご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます」
また、Jリーグは今回の示談成立を受けて次のような声明を発表した。
「本事案発生後、Jリーグでは全60クラブと、サポータートラブルを含むセキュリティ事案に関する対応方針を再確認し、来場者の身体の安全を脅かすような極めて悪質な危険行為等が発生し、安全な試合環境の秩序維持が困難と認められる場合は、Jリーグ規約および関連諸規定に定める罰則適用にとどまらず、行為者に対する法的措置も含めた毅然とした対応を講じていくことを確認しております」
「本日、両クラブから発表された対応措置をリーグとして支持するとともに、今後全ての試合において同様の危険行為が繰り返されることのないよう、本件の対応経緯を実行委員会にて全クラブへ周知の上、改めてスタジアムの安全を脅かす行為には厳正に対処する姿勢をリーグ全体で示していくことを確認しております」
「Jリーグはスタジアムに訪れる全ての方々のご協力のもとで、安心、安全な観戦環境が成り立っています。いかなる理由があろうと、安心、安全な観戦環境を脅かす身勝手な行為は断じて許せるものではありません。誰もが楽しめるスタジアム環境に向け、リーグ・クラブを含む関係各所で今後も連携を強化してまいります。ファン・サポーターの皆さまにおかれましては、引き続き、Jリーグ、Jクラブの安全理念へのご理解、ご協力を心よりお願い申し上げます」