【パリ時事】片山さつき財務相は19日、先進7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議後、パリで記者会見し、中東情勢の緊迫化に関し「原油などの多くを中東に依存するアジア地域の影響を特に注意すべきだ」と述べ、中東依存リスクに警戒感を示した。植田和男日銀総裁は、素材をはじめとする川上産業などで、価格転嫁が「やや早めだ」と指摘、国内物価の上振れを注視する姿勢を強調した。
同日採択したG7の共同声明は「世界経済の不確実性が成長とインフレのリスクを高めている」と懸念を表明した。植田氏も会見で「(国内経済・物価への)影響が徐々に出てきている」との認識を示した。
物価上昇が景気を下押しする懸念が高まる中、政府は電気・ガス補助の再開や、ガソリン価格の抑え込みを続けるため、補正予算の検討に入っている。片山氏は「価格ショックの抑制は主要国がやっている」と説明。会議では、財政健全化に関する批判などはなかったと明らかにした。
一方、植田氏は一時2.8%まで上昇した長期金利に関し「速いスピードでこのところ上昇している」と指摘。要因として、中東情勢を背景としたインフレ懸念の高まりを挙げた上で、「国債市場の動向は政府とも緊密に連携しつつしっかりと見ていく」と語った。
〔写真説明〕日銀の植田和男総裁=4月28日、東京都中央区(AFP時事)