高市首相、改憲「1年以内」発言が波紋=自民「追い風」「難しい」

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 高市早苗首相(自民党総裁)が憲法改正の国会発議について「1年以内」にめどをつけるとの目標を示した。党内には改憲へ「追い風になる」と歓迎する声がある一方、「少数与党」状態が当面続く参院では「難しい」と実現を疑問視する見方もあり、波紋を広げている。
 首相は12日の党大会での演説で「時は来た」と改憲への強い意欲を表明。「発議にめどが立ったと言える状態で来年の党大会を迎えたい」と明言した。党大会は例年1~3月に開かれることが多い。来年春は統一地方選が予定されており、統一選が前回行われた2023年の党大会は2月開催だった。
 首相の発言について、自民の萩生田光一幹事長代行は13日の記者会見で「次の党大会ということだから、およそ1年以内に発議ができる環境を整えるということを明示した」と説明。「めど」がどのような状況を指すのかを問われると「条文の整理」や「各党の合意」を挙げた。
 首相は演説で具体的な日程や、どの改憲項目を優先するかについては説明していない。13日の政府・与党連絡会議や自民役員会でも発言はなかった。
 自民内の改憲派の重鎮議員は「勇ましい発言だが1年では時間が足りない」と指摘。党中堅は「保守派をつなぎ留めるために、強気の発言をしただけだ」と語った。
 改憲案を国会が発議するには衆参各院の総議員の3分の2以上の賛成が必要。発議されれば国民投票が行われ、過半数の賛成で改憲が実現する。
 衆院では自民だけで3分の2超の議席を持つ一方、参院では日本維新の会と合わせた与党会派は3分の2まで46議席足りない。自民は改憲に前向きな国民民主党などの協力に期待している。
 首相の発言に対し、参院野党第1党の立憲民主党の水岡俊一代表は13日の会見で「憲法改正ありきで議論が進むことに危機感を持っている」とけん制したが、国民民主の川合孝典参院幹事長は会見で「肯定的に受け止めている」と評価した。
 高市政権と国民民主は26年度予算審議を巡る対応をきっかけに関係がこじれた。自民の鈴木俊一幹事長は国民民主を念頭に置いた連立枠組み拡大に改めて意欲を示しており、改憲論議をきっかけに関係を修復する狙いもありそうだ。 
〔写真説明〕政府・与党連絡会議で発言する高市早苗首相(右から3人目)=13日午後、首相官邸
〔写真説明〕記者会見する国民民主党の川合孝典参院幹事長=13日午後、国会内