ANAが運航を“丸投げ”!? 業務提携で注目、謎多き「IBEX」とは何者か 国内唯一のレア機“超楽しい”体験だらけ

スマートレジ普及に2つの追い風

ANAとIBEXエアラインズが新たな提携に合意。運航を担うIBEXは、国内では珍しい「リアジェット」を運航する個性派です。

ANAとタッグ、IBEXってどんな会社?

 ANA(全日空)とIBEXエアラインズは2026年7月、ANA便の運航をIBEXが担うという、新たな提携に合意しました。これまで両社はコードシェア(共同運航)を行ってきましたが、これをさらに発展させた形です。今回、ANAとタッグを組むことになったIBEXとは、どのような航空会社なのでしょうか。

  IBEXエアラインズは東京に本社を構えていますが、実質的な運航拠点を地方に置いている航空会社です。とくに仙台空港については、同社が最大級のネットワークを持つ航空会社のひとつとなっています。

 今回の提携は「運航業務の管理の受託に関する包括的業務提携」というもので、国内の航空ネットワークを維持するため、国土交通省の報告書で有効活用への期待が示された制度です。IBEXからの提案に基づき合意に至ったといいます。

 この新事業では、ANAが販売会社として路線便数計画や販売を担い、IBEXが運航会社として実際のフライトを担います。これにより、両社の経営資源を有効活用しつつ、路線維持と運航効率の向上の両立を図るとしています。

 IBEXが使用している機体は、ボンバルディア社が製造した70席クラスのリージョナル・ジェット「CRJ700」です。この機体は、エンジンが胴体後部に備わった「リアジェット」と呼ばれるスタイルが特徴で、現在、この機体を定期便として運航している国内の民間航空会社はほかにありません。一般の利用者が、このレアな旅客機に乗れる貴重な手段とも言えるでしょう。

 航空関係のライターは、その乗り心地を次のように話します。

「座席配置は横2-2列で、特注のホットコーヒーのほか、アップルジュースや国内茶葉のみを使用したという緑茶、コンソメスープも提供されるほか、リアジェットならではの機首を下げた着陸降下も体験でき、乗ってみるとめちゃくちゃ楽しい航空会社ですね」

 多くのファンを持つCRJ700ですが、IBEXは同機の退役を決定しています。後継機として、ANAが導入する「エンブラエル190-E2」を共通事業機として活用するとのことです。

 この190-E2は、一般的な旅客機と同じく主翼の下にエンジンがついたベーシックなスタイルです。そのため、特徴的な「リアジェット」に乗れるチャンスは、今後なくなってしまうかもしれません。ANAとIBEXによる新たな提携は、2029年から開始されるということです。