ドローンといえば空を飛ぶ機械を想像しますが、実は水中を進むものも存在します。しかし、あまり見かけないのには、空を飛ぶものとは全く違う事情があるようです。
空とは違う「水中」ドローンの世界
2026年7月15日(水)から7月17日(金)まで、東京都江東区の東京ビッグサイトにて「メンテナンス・レジリエンス2026」「Techno-Frontier2026」が開催されました。設備のメンテナンスで空を飛ぶドローンが多く出展されるなか、ひっそりと「水中ドローン」の展示も行われていました。
人の目が届きにくい高所や危険な場所にも行けるドローンは、いまや道路をはじめとしたインフラのメンテナンスに欠かせない存在です。一方、水中ドローンの調査・点検のための運用や販売を行っている株式会社ジュンテクノサービス(埼玉県川越市)の担当者は「水中ドローンを保有する企業や個人はそこまで多くない」と語ります。
「水中ドローンはもともと種類の少ないジャンルであり、さらに完全防水で潜水可能な性能を備えているだけでも、飛行するドローンや陸上向けに比べ価格が高価になりがちです。当社が取り扱っているQYSEA社の『FIFISH(フィフィッシュ)』は安価な部類に入りますが、それでもエントリーモデルが30万円からという価格です。このため、現状ではドローンを企業で保有するよりも、当社に水中調査を委託するという事例が多いです」(ジュンテクノサービスの担当者)
現在では河川や海上の橋脚、ダムの点検業務、海上施設の海面に面した底部や船体の底部のチェックといった用途に水中ドローンが用いられているとのことですが、「海中対応ドローンは河川仕様のものよりも高推力であったり、オプションの搭載量が多かったりして、機体価格がさらに高価になる傾向」があるといいます。
同社は派生事業として水中ドローンの資格講座を開催しており、水中ドローンの操縦にも民間資格の取得が推奨されています。
「少数ながら、個人が水中撮影用に水中ドローンを保有し、スクールで資格講座を受けるという趣味領域での活用を行っているユーザーもいます。奥の深い業界ですよ」と担当者はその特殊性を語ってくれました。