人口減、加速鮮明に=持続可能なまちづくり急務―国勢調査

なぜ?AI需要で空調市場に注目

 総務省が29日に公表した2025年国勢調査の速報値では、人口減少が加速している状況が鮮明となった。行政サービスの提供やインフラの維持に課題を抱える地域も目立ち、人口減少社会に対応した持続可能なまちづくりが急務となる。
 政府はこれまで東京一極集中への是正策を掲げたり、こども家庭庁を設置して少子化対策を強化したりするなど、人口減少に歯止めをかけようと取り組んできた。ただ、減少ペースは前回、前々回を上回った。
 今回調査では、この5年間で人口が1割以上減った市町村の割合が、全体の27.7%を占めた。前回(20年)の14.3%、前々回(15年)の13.4%と比較すると、急激な人口減少に直面している自治体が広がったことがうかがえる。
 過疎化が深刻な地域では、公共交通網や上下水道、橋梁(きょうりょう)などのインフラ維持が困難になっている。人手不足に伴い、医療や福祉などのサービスを思うように提供できない地域も目立つ。
 また、今回調査では、全国の人口の3割を占める東京圏(東京、埼玉、千葉、神奈川の4都県)で約7万人増加したものの、東京を除く3県は減少に転じた。東京も増加幅が縮小し、人口減少は地方だけの問題ではなくなっている。
 全国知事会は昨年11月、人口が減ることを前提に社会機能を維持する「スマートシュリンク(賢い縮小)」の視点をまちづくりに取り入れるよう国に求める提言をまとめた。公共施設の統廃合や業務のデジタル化、サービスの民間委託など人口減少に対応できるまちづくりは待ったなしの課題だ。