消費減税、「本丸」参院へ=公・国の協力、なお見えず

「6月に詰む」日本の石油状況は

 今国会最大の焦点である消費税減税関連法案が6日、衆院を通過した。高市早苗首相は与党が過半数を割り込み与野党攻防の「本丸」となる参院審議を見据え、中低所得者向けの「就業者負担軽減支援金」制度について対象を拡大する意向を表明。公明党に秋波を送った。だが、衆院採決では全ての野党が反対し、自民党から造反も出た。参院で協力を得られるかなお不透明だ。
 「現役勤労者に占める割合は3割以上とする方向で検討する」。首相は6日の衆院財務金融委員会で、質問した岡本三成公明代表にこう明言した。
 政府はこれまで支援金の対象者について、労働者の3割に相当する年収100万~350万円の約2000万人程度を参考値として示していた。首相の念頭には、対象拡大を訴えてきた公明があるのは間違いない。実際、岡本氏は「大変重要な答弁だ」と手放しで評価した。
 公明は採決で、支援金の制度設計が明らかになっていないことなどを理由に反対した。岡本氏は記者団に、参院での対応は「国民生活にプラスとなるか」で判断すると指摘。対象者のさらなる拡大や支援額の上積みを求めていく方針だ。
 与党は国民民主党にも協力を期待する。同党は対案に盛り込んだ住民税と所得税の減税を求めるが、首相は財金委で「地方財政への影響や恒久財源の確保といった課題の整理が必要だ」と従来の答弁ラインを守った。自民内でも「影響が大き過ぎる」(税調幹部)と慎重な声が根強い。
 参院では2議席を持つ日本保守党が賛成を決めており、過半数まで残り2議席。ただ、衆院採決では自民の石破茂前首相や小渕優子元経済産業相ら財政規律を重視する4議員が退席した。参院でも先の人事で参院幹事長を外された石井準一氏らの動向を警戒する向きがある。
 衆院では財金委の審議時間が30時間に達し、与党がわずか1時間の首相質疑を受け入れると、野党はあっさり採決に応じた。だが、公明幹部は「勝負は参院」と手ぐすね引く。自民の参院幹部は「参院で造反があったらアウトだ」と懸念。党関係者は「公明、国民民主のおねだりをどこまで受け入れるか。その財源を準備できるかだ」と語った。 
〔写真説明〕首相官邸に入る高市早苗首相=6日午前、東京・永田町
〔写真説明〕衆院財務金融委員会で消費税減税関連法案が賛成多数で可決し、一礼する片山さつき財務相(右)=6日、国会内