国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ会長に職権乱用の可能性が浮上している。現地時間5日、アメリカ合衆国紙『ニューヨーク・ポスト』が伝えている。
『ニューヨーク・ポスト』によると、インファンティーノ会長は自身の妻と娘たち(犬を連れての旅行も含む)の空港・飛行機利用に関して、マイアミ空港にてVIPエスコートを手配した疑いがあるという。妻と娘たちは2024年1月以降、同空港のプロトコルログに125回記録があり、そのうち63回についてはインファンティーノ会長の該当日付記録がない。46回の記録がある妻に関しては、24回の記録があるインファンティーノ会長のほぼ2倍の頻度でVIPエスコートを利用していたことになる。
スポーツガバナンス専門家が同紙に語ったところによると、本件はFIFAにとって倫理上の大きな問題となる可能性がある。FIFAの行動規範には、役員が職務を「私的な目的や利益のために利用すること」を禁じているからだ。スポーツ法の上級研究員であるアントワーヌ・デュバル氏は「FIFAの資源を私的な目的のために悪用したことになる」と言及。ベルギーサッカー協会(KBFV)の倫理委員会委員長を務めた経験があるオランダ・ユトレヒト大学のアルノート・ヘーラート氏も「これまでの良き規範の基本原則に照らし合わせると、(本件は)地位の濫用であり、権力の濫用である」と断言している。
ワールドカップの権利を管理するために新会社『FIFAフォワード・エンタープライズ(FFE)』の設立を検討していると伝えられた所謂“ワールドカップ売却計画”や、今夏に行われたFIFAワールドカップ2026で開催国の一つだったアメリカ合衆国のドナルド・トランプ大統領による同国代表FWフォラリン・バログンの退場処分軽減の働きかけを容認したとされる“バログン事件”など、インファンティーノ会長は公平性や倫理観に疑問をもたれるような言動が相次いだ。今回の職権乱用疑惑は、FIFA会長再選を狙うインファンティーノ会長にとって新たな火種となるだろう。