開通約40年の常磐道も「老朽化」若返り工事に密着 「高さ50mの橋」の工事を超速で行うマシンとは? 名前は超強そう!?

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NEXCO東日本が、常磐道の宮田川橋(茨城県日立市)で進められているリニューアル工事の現場見学会を実施しました。

床版取り替え工事の現場を公開

 NEXCO東日本は2026年10月29日、下り線のリニューアル工事に着手した常磐道の宮田川橋(茨城県日立市)において、報道陣向けの現場見学会を初めて実施しました。

 宮田川橋は、常磐道の日立中央ICから日立北ICの間に架かる橋で、供用開始となったのは41年前の1985(昭和60)年です。今回の工事対象である下り線の橋は、橋長が約319m、最高地点の高さは約50mと高い位置に架かっており、宮田川や県道日立山方線、JX金属の工場などをまたいでいます。

 交通量は1日約1万4000~5000台。舗装のすぐ下で車両の荷重を支えている道路の床板にあたる部材「床版」が、経年や大型車の交通量・車両総重量の増加、冬季における凍結防止剤の散布などにより、各部の劣化が進行していました。

 そこで、本工事では既設のコンクリート製床版を約2mずつ分割しながら段階的に撤去し、耐久性の高いプレキャストPC製の新しい床版へと取り替える作業が行われています。1980年代に整備が進んだ常磐道では初となる床版取替工事です。

 取り替え作業は交通機能を妨げないよう、まず追い越し車線側を更新し、その後走行車線側を取り替えるという手順で進められています。封鎖中の追い越し車線では、新しい床版や、それを架設する大型の専用機械などが紹介されました。

 この専用機械は、前田建設工業などが開発した「連結式半断面床版架設機」という新型のマシンで、門型をしたメインユニットが車線を覆うように2基並列して設置されています。

 ブロック状に切り分けて撤去した古い床版は、後ろから前のメインユニットへ送り、新しい床版の設置時には、前から後ろのユニットに床版を送ります。こうして取り替え作業を行いながら、徐々にユニットごと前へと進んでいく仕組みです。

 この機械は「どこでも・すばやく・コンパクトに・いつでも」取り替えができることから、「どすこいガントリー」という愛称が付けられています。これにより1日に撤去と設置ができる床版の数は、従来機の約3枚に対し約2倍となる5~6枚に増えたそうです。

 ちなみに、新しい床版は幅2.2mで、これは運搬に用いるトレーラーの車幅いっぱいの寸法とのこと。本工事では1車線当たり140枚の床版を撤去・設置する計画ですが、「どすこいガントリー」の導入は工期の短縮にも寄与しており、ことし9月から始まった追い越し車線の床版取り替えは、12月末までに終わる予定となっています。

 なおNEXCO東日本は追い越し車線での工事完了後、路面凍結が起こる冬季を挟み、2027年のゴールデンウィーク明け~お盆休み前ごろにかけて、走行車線分の工事を実施する予定です。また、上り線の橋については劣化が比較的進んでいないものの「下り線のリニューアル完了後、工事計画を順次決定していく」(同社の担当者)としています。