C大阪は5戦未勝利「このままだと相当まずい」 横山夢樹が誓う得点力向上「海外にはドリブルが得意で点が取れる選手が揃っている」

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 2025年から1年半続いたアーサー・パパス監督体制が7月頭に突如として終焉を迎え、セレッソ大阪はパブロ・マチン監督新体制で2026/27シーズンを戦っている。J1百年構想リーグ3位という実績とチームの積み重ねが一旦リセットされ、イチからチームの再構築を強いられるのは、やはり簡単なことではない。序盤戦は白星先行で推移していたが、J1第6節東京ヴェルディ戦以降はリーグ戦未勝利。予期せぬトンネルに迷い込んでしまった印象もある。

 ちょうどその間、アジア競技大会参戦でチームを離れていた横山夢樹は「10月に戻ってきて、(パブロ・)サバック含めて選手一人ひとりのコンディションがすごく上がってきているなと感じました」と前向きに言う。「監督からは『代表で得たものをチームに還元してほしい』と言われていて、しっかり最後決め切るところだったり、強度だったり、海外の相手とやってきたことをしっかり出せればいいと思っています」とも強調。自分がチーム浮上の請負人になるべく、意識を高めて挑んでいる様子だ。

 こうした中で迎えたのが、J1第10節の川崎フロンターレ戦。今月のセレッソは7日の天皇杯3回戦・鹿児島ユナイテッド戦から中2〜3日過密日程を強いられている。横山は10日のJ1第9節の横浜F・マリノス戦にスタメン出場しており、今回もリーグ戦では先発に名を連ねると思われたが、指揮官は直近14日のYBCルヴァンカップ1stラウンド3回戦・ガイナーレ鳥取戦で先発して献身的なプレーを見せた小見洋太を継続起用。横山はベンチで切り札として待機することになった。

 背番号14が見守ったこのゲームは激しい戦いとなった。セレッソは序盤に隙を突かれて失点。大畑歩夢も退場し、数的不利を強いられる苦しいスタートとなった。前半は1−2のビハインドで折り返し、後半頭に小見が期待に応える2点目をゲット。同点に追いついた。横山が呼ばれたのは後半25分過ぎ。まだスコアは2−2で、マチン監督は横山を投入して勝ちに行こうとしたのだろう。だが、その矢先に川崎のキャプテン・脇坂泰斗に被弾。2−3とリードされたところで、香川真司とともにピッチに送り込まれた。

「2-3のビハインドだったので、守備をしつつ自分の持ってるものを出してほしいという感じだったんですけど、僕がボールを持った時にブロックを敷かれている状況だったので、仕掛ける部分は難しかった」と本人はいきなり壁に直面。持ち味のドリブル突破が思うように出せなかった。後半40分にはCKの流れからミドルシュートを打つチャンスが巡ってきたが、これは枠の外。本人も苛立ちの募る展開だったに違いない。「自分を含めて多くの決定機を作ることができない。本当にこのままだと相当まずいなと思います」と横山が戸惑う中、対する川崎FはU-21日本代表のチームメートである大関友翔がダメ押しとなる4点目をゲット。チームとしての総合力の差を突きつけられる形になった。

「今回は試合を通して完全に負けたなと。歩夢くんのレッドカードの前からもう相手ペースだったんで、歩夢くんのせいとかそういう話じゃない。本当にチームとして完敗という意味で受け入れるしかない」と21歳の若武者はガックリと肩を落とした。実際、今季のセレッソは総得点が『9』。これは東京ヴェルディ、ジェフユナイテッド千葉に続くJ1ワースト3位である。総失点もここまでは少なかったが、今回の4失点で一気に増加。「まずはしっかり守ること」を重視するマチン監督にしてみれば、守備再構築が必須テーマだろうが、攻撃陣が得点を取らなければ勝ち切れないのも事実。横山も今季はまだ開幕戦での1点のみで、ブレイクしきれているとは言い切れないだけに、ここからは“点が取れるドリブラー”へと変貌を遂げていくことが肝要なのだ。

「アジア大会でも個人的には1点しか取ることができなかったので、それは監督、チームメートに申し訳ないと思っていますし、海外に目を向けるとドリブルが得意で点も取れる選手が揃っている。自分もJリーグの残りの試合でより多くの点を取れるようにしたいです」と本人は意欲を高めている。本当にそこが横山の今後を大きく左右する重要ポイントと言っても過言ではない。目下、日本代表で活躍する左ウイングの選手に目を向けても、中村敬斗はゴールという結果でのし上がってきた典型例だ。中村は「代表に定着しようと思うなら数字が大事」と9・10月シリーズの時にも話していたが、将来的にそこに挑んでいこうとしている横山が彼から学ぶべきことは少なくないだろう。

 セレッソの大先輩・香川真司も日本代表やドルトムントでチームを勝たせる仕事をして、世界最高峰レベルにのし上がった。彼の近くで日々サッカーに向き合えるのは、横山にとっては願ってもない環境。それを最大限生かし、得点力不足・リーグ5戦未勝利にあえぐセレッソの救世主になってくれれば理想的。背番号14にはそれだけの潜在能力があるはず。今こそ、それを遺憾なく発揮し、チームの停滞感を払拭してほしいものである。

取材・文=元川悦子

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