乗員を必要とせず、長期間にわたり自律的に任務を続行する超大型無人潜水艇(XLUUV)は各国で研究開発が進んでいます。イギリスはアメリカと協力し、その戦闘能力を高める重要な実験を成功させました。
全長12mの超大型無人潜水艇「XVエクスカリバー」
イギリス海軍は2026年9月15日、超大型無人潜水艇(XLUUV)「XVエクスカリバー」から、アメリカ海軍のMk48魚雷を発射する試験に成功しました。無人潜水艇からの魚雷発射は、中国がすでに実施しているとの情報もありますが、発表は「英米で初めて」としています。
この試験は、米英豪3か国による安全保障パートナーシップ「AUKUS」のもとで実施されました。一般にAUKUSは豪州向け原子力潜水艦取得の取り組みとして知られていますが、これとは別に先端分野における技術協力も行われており、前者が「ピラー1」、後者が「ピラー2」と呼ばれています。今回の試験はピラー2の一環として実施されました。
魚雷発射というと、発射管からの射出を連想する方が多いと思いますが、全長12mのXVエクスカリバーは魚雷発射管を持たず、全長5.8mのMk48魚雷はペイロード区画にも収納できないため、船体下部に設けた架台に吊り下げるかたちで運用されました。
今回の試験はイギリスの無人潜水艇に、アメリカの魚雷を搭載・運用するという、同盟国間におけるシステム統合の実証が主な目的であり、ただちに魚雷搭載型エクスカリバーの実用化を意味するものではありません。
イギリス海軍は発表のなかで、試験責任者であるイワネク少佐の「水中における戦闘力を飛躍的に高める道を開いた」という言葉を伝えるとともに、この試験が無人・自律システムを既存の海軍戦力に統合する取り組みの重要な一部分であると伝えています。
【無人艇が魚雷発射】イギリス海軍、水中映像を公開!(動画)