横浜都心部と東名を結ぶ“第二の拠点”となった横浜青葉IC。接続する一般道のうち東西軸は国道246号ですが、南北軸は整備途上のままです。どのようなルートになるのでしょうか。
高速のJCTになった「横浜青葉」、一般道は?
横浜の首都高の一つ、K7横浜北西線が2020年に開通して6年以上が経ちました。これによって劇的な変化を遂げたのが「横浜青葉IC/JCT」です。
それまで東名高速から横浜中心部へのアクセスは、慢性的な渋滞に悩まされる無料の「保土ケ谷バイパス(国道16号)」1本に頼りきりでした。それが有料とはいえ首都高(横浜北西線~横浜北線)という強力な第2ルートが誕生したことで、交通量日本一を記録したこともあった保土ケ谷バイパスの混雑も緩和されました。
しかし、東名で依然として激しいトラフィックを飲み込み続けているのが「横浜町田IC」です。ここは無料の高速道路とも言える保土ケ谷バイパスに加え、国道246号などが絶妙な位置で重なり合うため、広域からクルマが殺到して常に大混雑を極めています。
では、「第2の拠点」となった横浜青葉ICに接続する一般道の現状はどうでしょうか。
東西を貫く大動脈は国道246号ですが、これに交差する「南北軸」に目を向けると、いまだ整備途上の状態が続いています。
継ぎはぎ状態の南北幹線「横浜上麻生道路」
この南北軸を担っているのが「横浜上麻生道路」です。東神奈川駅付近から、小田急線沿いの柿生(川崎市麻生区)までを結ぶ路線ですが、この名称は現道や各バイパスを含めた総称として使われています。横浜青葉IC周辺を通っているのは、そのバイパス区間です。
柿生方面からの横浜上麻生道路は2車線道路ですが、川崎・横浜市境の川崎市側では4車線区間の延長工事が進行中。その後は突如として立派な4車線道路に化け、そのまま横浜青葉IC至近の国道246号「市ケ尾」交差点の高架下へ吸い込まれていきます。
さらに東急田園都市線、東名高速の高架下をくぐり、都市計画道路「池辺市ヶ尾(いこのべいちがお)線」として建設された4車線バイパスが伸びています。横浜市営地下鉄グリーンラインの「都筑ふれあいの丘駅」付近を抜けていくニュータウンのメインストリートです。中原街道と立体交差(アンダーパス)するなど道路規格も非常に高くなっています。
しかし、この快適なドライブも唐突に終わりを迎えます。「池辺市ヶ尾線」という名の通り、都筑区池辺町を流れる鶴見川の北側、「緑産業道路」にぶつかったところでスパッと途切れてしまうのです。
この地点には2000年代から大型商業施設「ららぽーと横浜」が建っていますが、それは道路の“延伸”も見越しての出店だったかもしれません。
延伸して初めて「保土ケ谷バイパスの代わり」になれる?
もちろん、横浜市もこの高規格な道路を行き止まりのまま放置するつもりはないようです。この道をさらに南下させ、横浜の大幹線道路まで直結させる計画が存在します。それが都市計画道路「羽沢池辺(はざわいこのべ)線」です。
その延伸先を示す一つの“目印”が、緑産業道路から直線で約4km南に離れた、相鉄・JR「羽沢横浜国大駅」近くを通る「環状2号線」に存在します。「環2」といえば、保土ケ谷バイパスや横浜新道、第三京浜からの交通を一身に受け止める横浜屈指の大動脈です。
ここには、将来的に道路が取り付くための立派な橋台が、まるで出番を今か今かと待ち続けているかのようにポツンと佇んでいます。羽沢池辺線は、この環状2号線とインターチェンジ形状の立体交差で合流する計画になっており、橋台の工事は2012年度に行われました。
現在進められている羽沢池辺線の「羽沢・菅田地区」は、この環2から緑区鴨居までを結ぶ約3.2kmで、事業施行期間は2029(令和11)年度までとされています。
ただし、そこから池辺市ヶ尾線に至る区間(直線で約1.4km)は、事業化されていません。すでに開発されているうえ、JR横浜線と鶴見川を越えなければならないなど難産が予想される区間です。このため、羽沢池辺線の羽沢・菅田地区が開通しても、横浜青葉ICのアクセス向上という点では“惜しい”未整備部分を残したままとなります。
東名・横浜青葉ICから都筑のニュータウンを貫き、環2までが一本の4車線道路で一直線につながったとき、初めて横浜青葉ICは「保土ケ谷バイパス-横浜町田IC」の真の代替ルートとして、その秘められたポテンシャルを発揮することになるでしょう。しかし、その実現のメドは立っていません。