戦闘終結見通せず=米、軍事こう着で経済圧力に転換―海峡管理焦点・イラン攻撃半年

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 【ワシントン、カイロ時事】米イスラエルの対イラン軍事作戦開始から28日で半年。6月に交わした戦闘終結に向けた覚書は破綻し、終結の行方は見通せない。トランプ政権は行き詰まる軍事行動から経済圧力に軸足を移し、イランに譲歩を迫る。だが、焦点となる原油輸送の要衝ホルムズ海峡の管理で妥協点を見いだし、事態を打開できるかは不透明なままだ。
 トランプ大統領は26日、中東の衛星テレビ局アルジャジーラのインタビューに応じ、米イラン交渉の再開について「期限はない。急いでいない」と語った。
 米国は24日にイランを経済的に孤立させるため、二次制裁をてこに外国企業などに関係を断つよう要求する「経済版Dデー」を発表した。半年に及ぶ軍事攻撃でもイランを屈服させられず、当初描いた短期決戦の筋書きは頓挫。11月に中間選挙が迫る中、トランプ氏は局面転換のため、制裁とイラン港湾の海上封鎖を通じ圧力を強める戦略にかじを切った。
 最大の障壁は中国だ。イランの主要な取引国である中国に対し、米国は金融機関などへの本格的な制裁には踏み込んでいない。9月に習近平国家主席との米中首脳会談を控え、米中交渉への影響を避けたいとの思惑があるとみられる。今回の制裁の実効性に疑問も呈されている。
 一方、イランは「経済テロを正当化しようとしている」(外務省報道官)と非難し、制裁に加担する国への報復を警告。中国も「不法な一方的制裁に断固反対する」と米国をけん制する。
 米イランの仲介役を担うパキスタン軍トップのムニール参謀長やカタールのムハンマド首相兼外相がここ数日、相次いでイランを訪れ、アラグチ外相らと協議。外交解決を探る動きが続く。ただ、イランはホルムズ海峡の管理で容易に譲歩しない構え。オマーンと「暫定的な共同航路の設置」などに関する協議を進め、海峡管理の主導権確保を狙う。
 イラン国内では、核開発を巡る長年の制裁に戦闘が重なり、経済悪化と物価高が深刻だ。イランが制裁への対抗策として湾岸地域のエネルギー施設などへの攻撃に踏み切り、戦闘が再燃しかねないとの懸念も広がる。 
〔写真説明〕トランプ米大統領=23日、ワシントン(AFP時事)