阪急の新要塞「淡路駅」高架化遠のく 複数要因で完成予定が5年延伸 事業費も増加

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阪急京都線・千里線の淡路駅周辺で進む鉄道高架化の工事が遅れています。

2036年度完了の見通し

 大阪市は2026年8月18日、阪急京都線・千里線の淡路駅(大阪市東淀川区)周辺で進めている鉄道高架化について、工事が遅れており、事業期間が約5年延伸となる見通しであることを明らかにしました。市役所で開かれた大規模事業リスク管理会議で報告しました。

 淡路駅は地上ホーム2面4線の駅です。京都線と千里線の電車が平面交差で行き交うため、駅手前で信号待ちすることも日常風景ですが、運行面でネックになっています。あわせて駅周辺の踏切は「開かずの踏切」に。そのため、これらの解消に向けて連続立体交差事業が進行中です。

 京都線は3.3km、千里線は3.8kmが高架化され、淡路をはじめ崇禅寺・柴島・下新庄の各駅も高架化。加えて計17か所の踏切がなくなります。

 高架化後の淡路駅は、2階がコンコース、3階が東行き(京都方面)、4階が西行き(大阪方面)という構造。京都線と千里線は引き続き同一ホーム上で乗り換えられますが、ホーム幅が現在よりずっと広くなります。

 事業は1996年度に始まり、2026年3月末時点で全体事業費ベースの進捗率は78%まで進んでいます。計画は当初、高架切替が2017年度末、完了が2020年度末でしたが、2015年に7年延期。2022年にはさらに4年延び、高架切替が2028年度末、完了が2031年度末とされていました。

 しかしその後、千里線と東海道新幹線が交差する箇所で、より安全性を考慮した施工方法に見直したほか、働き方改革による稼働時間の短縮、現場調査で判明したコンクリート基礎構造物の撤去など影響で計画を見直した結果、高架切替は2033年度、完了が2036年度までずれ込む見通しとしています。

 事業費も、前回会議(2026年1月)以降、物価高騰や安全対策の強化などの影響を精査した結果、約355億円増え約2681億円となる見通しです。なお、事業費の負担割合は、国が約5割、市が約4割、残りが阪急となっています。

 ちなみに現場では一部の高架橋が完成しています。淡路駅周辺は放置自転車が多いことから、市は高架下に暫定駐輪場を設置するなど、空間の有効活用を検討していく方針です。