「国の成り立ちに関心を」=飛鳥・藤原の宮都、世界遺産登録目前―明日香村のカフェ店主・奈良

生保業界に起こるある変化とは?

 世界遺産に登録される見込みとなった奈良県中部にある飛鳥時代の遺跡群「飛鳥・藤原の宮都」。韓国で19日に始まる世界遺産委員会での審議を経て、正式決定される見通しだ。多くの構成資産がある奈良県明日香村でカフェを営む山崎貴浩さん(64)は「日本という国家の成り立ちに関心を持ってもらうきっかけになれば」と期待する。
 幼少期に大阪府から藤原宮跡などがある奈良県橿原市に移り住んだという山崎さん。豊かな田園風景と歴史遺産が残る明日香村に魅了され、「少年時代にはよく自転車で遺跡を巡った」と話す。
 大学卒業後は橿原市役所に勤め、観光課長や魅力創造部長を歴任。世界遺産登録に向けた業務に携わった。退職後は地元の中学校で遺跡について学ぶ「世界遺産クラブ」を指導するほか、明日香村を拠点に観光ガイドやゲストハウスなども手掛けている。
 「一般的に都市は常にアップデートされ続けるため、過去の遺物は残りにくい。(飛鳥・藤原の宮都は)古都保存法により開発が制限され、遺跡が保全された」と山崎さん。歴史の舞台となった場所がそのままの形で残っているのは奇跡に近いといい、「掘れば遺跡が出てくるのはタイムカプセルのようだ」と表現する。
 正式決定すれば、多くの観光客来訪が見込まれる。世界遺産委員会での審議を前に、「この地で日本の中央集権体制が初めて誕生し、仏教など最新の文化が伝来した。古代に思いをはせ、のんびりとした時間を過ごしてほしい」と語った。 
〔写真説明〕「飛鳥・藤原の宮都」を案内する山崎貴浩さん=3日、奈良県明日香村