個人情報の取り扱いに関する悪質な事業者を対象とした課徴金制度の導入を柱とする個人情報保護法改正案は26日の衆院本会議で、与党と国民民主党などの賛成多数で可決された。中道改革連合や参政党は反対した。参院の審議を経て、今国会中に成立する見通しだ。
改正案では、個人情報の不正取得や不適正な利用を重ねた事業者に対し、利益の「相当額」を課徴金として国庫に納付させる規定を設けた。個人情報悪用の抑止が狙い。従来は事業者が国の個人情報保護委員会から勧告や命令を受けた後に違反行為をやめれば、不正に得た利益を保持できた。
ただ、「企業のデータ活用を萎縮させる」とする経済界の懸念を踏まえ、被害者が1000人を超えるなどの重大事案に限定。人工知能(AI)開発を巡る国際競争に対応するため、統計作成目的に限っては本人の同意がなくても個人情報を取得・提供できるようにした。
改正案について中道は、個人事業主を含む広範な事業者に個人情報が提供され、悪用されるリスクに対応し切れていないと指摘。消費者団体が個人情報利用の差し止めなどを個人に代わって求める団体訴訟制度が盛り込まれていない点も問題視した。