NPT再検討会議、閉幕へ=文書採択目指し最終調整

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 【ニューヨーク時事】ニューヨークの国連本部で約4週間にわたって開かれている核拡散防止条約(NPT)再検討会議が22日、閉幕する。戦後の国際秩序が揺らぐ中、NPT体制の維持を強く打ち出す最終文書を全会一致で採択できるかが焦点。再検討会議は既に2回連続で交渉決裂となっており、関係国によるぎりぎりの調整が続く。
 21日に各国へ配布された最新の文書案は、前回の13ページから8ページへと大幅に内容が削減された。
 対立点の一つは米国が軍事作戦の大義名分とするイランの核開発問題。同国に対して「核兵器を追求、開発、取得してはならない」という強い表現が盛り込まれたものの、イランを念頭に「未申告の核物質や核施設」に関する国際原子力機関(IAEA)の保障措置(査察など)義務履行を求める具体的な文言は削除された。米、イラン双方が受け入れるかは不透明だ。
 また、一方的にNPT脱退を宣言した北朝鮮の核問題については、ウクライナ侵攻を巡って北朝鮮と関係を深めるロシアが繰り返し項目の削除を要求。文書案には「北朝鮮は核兵器国の地位を持ち得ない」との一文が残されている。さらに、核兵器国の「平等な透明性の必要性」を強調することについては、中ロが反発する可能性がある。
 欧州の外交筋はイランや北朝鮮が引き続き問題となる可能性に言及し、文書案の採択を前に「まだつぶさなくてはいけない論点が5~10個ある」と指摘。「本来望んでいた水準にない文書でも採択に値するのか、どこまで妥協の代償を払うかが各国の焦点となるだろう」と語った。
 交渉の難航を受け、透明性を重んじて公開で進められてきた会議は19日から非公開に切り替えられた。20日午後からは全体会議ではなく、ビエット議長(ベトナム)が加盟国やグループと個別の調整を進めている。一方、米英仏中ロの核兵器国5カ国も協議の場を設けているという。閉幕までの残り時間は少なく、採択にこぎ着けられるかは予断を許さない情勢だ。 
〔写真説明〕核拡散防止条約(NPT)再検討会議=4月28日、ニューヨークの国連本部(EPA時事)