小田急電鉄は、神奈川県相模原市の大野総合車両所の移転計画を推進します。
新たな総合車両所の完成イメージが公開
小田急電鉄は2026年5月13日、今年度の設備投資計画を発表。その中で、新たな総合車両所の完成イメージを公開し、用地確保や詳細設計を実施する方針を示しました。
新たな総合車両所は、現在小田急線の車両検査を行っている大野総合車両所(神奈川県相模原市)を神奈川県伊勢原市に移転する形で整備されます。
1962年10月に開設された大野総合車両所は、車両を分解して細部まで検査・修繕を行う「全般検査」が小田急で唯一可能な重要施設です。設立から約60年が経過しており、早期の更新が必要な状況となっています。
また、大野総合車両所は設立当時に多数を占めていた4両編成の検査を前提としており、一部の検査で10両固定編成には対応していません。そのため、車両の検査を行う際は編成を分割したり、一部を野外で実施する必要があります。
大野総合車両所は敷地内に余剰地がなく、設備を稼働させながら段階的に更新工事を行うことが困難なため、現地建て替えではなく、移転整備に決定した経緯があります。
新たな総合車両所の計画地は、小田急線と国道246号に挟まれた約17万4000平方メートルの敷地。そのうち総合車両所や線路、付属設備棟、変電所などの鉄道関連施設は約9万6000平方メートル。これ以外に、緑地や調整池、構内通路なども設ける計画です。
2023年に公表された環境影響予測評価実施計画書では、2027年度から農業用排水路、下水・道路付け替えといった機能補償工事、2028年度から盛土・擁壁・基礎工事、2030年度から車両所工事に着手。2032年度に竣工し、2033年度からの操業開始を目指す方針が示されていました。
小田急電鉄によると、現時点では「整備スケジュールに変更はない」(広報部)とのこと。今年度は用地取得に関する手続きのほか、次年度以降の工事着手を見据えた詳細設計を実施するとしています。