アメリカ海軍が最新の造船計画を発表。ドナルド・トランプ大統領が建造に言及した「トランプ級戦艦」が、原子力推進となることが明らかになりました。どのような艦になるのでしょうか。
「黄金艦隊」の中核は“原子力戦艦”
アメリカ海軍は2026年5月11日、最新の造船計画を発表し、その中でトランプ級戦艦が原子力推進艦になることを初めて明らかにしました。
トランプ級は、ドナルド・トランプ大統領自らが「新しい戦艦を造る。名前はトランプ級(Trump-class battleship)だ」と建造計画に言及した艦で、新たな艦隊整備構想「ゴールデン・フリート(黄金艦隊)」の中核をなす、次世代の水上戦闘艦とされています。
トランプ大統領が「戦艦」と言及した通り、核ミサイルや極超音速ミサイルを運用可能な大型垂直発射装置(LMVLS)や指向性エネルギー兵器などを備え、従来の水上戦闘艦を大きく上回る火力を誇る艦となる予定です。
アメリカ海軍は2027会計年度予算要求において、トランプ級戦艦を2028会計年度に調達すると計画しています。また、同級艦向けに、艦艇建造費から10億ドル(約1600億円)の先行調達資金と、8億3700万ドル(約2940億円)の研究開発費を議会に要請しています。
この戦艦は、単なる既存の駆逐艦の代替ではなく、原子力艦ならではの長大な航続力、高速性能、大規模な電力供給能力を活用し、極超音速兵器や高出力レーザー兵器、先進電子戦装置など次世代兵器を運用する「ハイエンド戦力」として位置付けられています。
さらに、大型艦体を活かして大量のVLSや高度な指揮統制機能を搭載し、個艦としてだけではなく、水上戦闘群や空母打撃群の中核として行動可能です。加えて、戦域核兵器の運用能力や強力な艦砲火力によって、抑止力と継戦能力を大幅に向上させる狙いがあります。
また、この戦艦は「未来への投資」とも位置付けられており、将来登場する新兵器や新技術を柔軟に受け入れる余裕を確保しています。さらに、同盟国への寄港や前方展開によってアメリカの「プレゼンス」を示すとしての役割も重視されています。建造面では、AI支援設計やデジタル・エンジニアリング、モジュール建造方式など最新技術を導入し、コスト低減と生産効率向上を図る計画です。