京都府南丹市立園部小の安達結希さん(11)の遺体遺棄事件を巡り、逮捕された父親の安達優季容疑者(37)や市の施設について、SNS上で根拠のない情報が飛び交っている。府警は「捜査阻害の恐れもある」と注意を呼び掛ける。
X(旧ツイッター)などでは、逮捕前から「犯人は24歳」「ベトナム人」といった投稿が拡散された。府警は取材に対し、外国籍を否定。別の親子とみられる虐待動画や、父子が別居していたとする投稿もあった。
台湾のテレビ局のニュース番組も「男児の義父は中国人」と報じたが、後日誤情報だったとして謝罪声明をホームページで発表した。日本で拡散されていたSNSの情報を基に放送したという。
一連の投稿で「風評被害」を受けた施設もある。捕獲されたシカやイノシシなどの有害鳥獣の処理施設を巡り、SNSでは逮捕前の時点で、「容疑者の前職はこの施設」「来週に捜索予定」など、事件と関連があるかのような投稿が拡散された。いくつかの投稿は現在も削除されず、残ったままだ。
施設を管理する市には問い合わせの電話が相次いだ。担当者は「施設があるということ以外、全てデマだ。ありもしないことを拡散され、業務にも支障が出て困惑している。配慮をいただきたい」と怒りをにじませた。
府警も事態を重く見ている。広報応接課は「根拠のない情報の投稿・拡散は、関係者の名誉・プライバシーの侵害につながるほか、警察の捜査を阻害する恐れもある。情報源や発信者の信頼性を確認するなど冷静に判断してほしい」とのコメントを出した。