
<ベイカレントクラシック Presented by LEXUS 初日◇9日◇横浜CC(日本)◇7315ヤード・パー71>
米国男子ツアー唯一の日本大会の初日、日本勢最上位に付けたのは金谷拓実だった。5バーディ・2ボギーの「69」で回り、首位と1打差の3アンダー・4位タイで滑り出した。
台風22号の影響で、朝から強い風が横浜CCに吹き込んだ。そのなかで、金谷はスタートからバーディを奪取。続く2番ではボギーで振り出しに戻るが、4番、6番と4~5メートルのバーディパットを流し込んだ。
さらに後半は10番、17番でバーディを奪い、ボギーはなかった。パットの貢献度(ストローク・ゲインド・パッティング)は「5.754」で全体1位。パーオン率は55.56% (10/18)だったが、「いいパットが入ったと思うし、いいパーセーブもあった。そういったところはよかった」と、チャンスどころでしっかり決め切るパッティングが冴えた。
風が吹くタフなコンディションの中でも、「しっかりとコントロールしながらティショットを打てたと思うし、いいラウンドができた」と評価した。
今季は米ツアーが主戦場。スポット参戦だった9月の日本ツアー「ANAオープン」で今季初優勝(通算8勝)を挙げ、前週の米ツアー「サンダーソンファームズ選手権」を21位で終えている。フェデックカップ・ランキング135位につける金谷にとって、来季シード獲得に向けて正念場。100位以内はフルシード、101位から125位までは“準シード”と呼ばれる限定的な出場権となる。
プロアマが行われた水曜日には、「シード権がかかっている試合の一つで、国内でプレーするのもチャンスだと思います。でも気負いすぎず、いつもと同じような気持ちでプレーできたらいいなと思います」と話していた。
フォールシリーズは今週を含めて5試合。残り少ないチャンスの中で好スタートを切ったが、「まだ初日が終わっただけなので。とにかくあした、またいいプレーができるように、いい準備をしたいなと思います」と気持ちを引き締める。日本のファンの前で、来季につながる足掛かりを築きたい。(文・齊藤啓介)