
<SkyレディスABC杯 3日目◇9日◇ABCゴルフ倶楽部(兵庫県)◇6675ヤード・パー72>
昨年のプロテストに5度目の挑戦で合格した22歳・西澤歩未が、4バーディ・2ボギーの「70」と伸ばし、首位と4打差のトータル1アンダー・7位タイに上がった。
「風は強かったけど、自分の打ちたい球はけっこう打てた。きょうはショットがよかったです」。強風に多くの選手が苦しむなか、フェアウェイキープ率85.7%(12/14)、パーオン率88.9%(16/18)はともに1位。精度の高いショットで前日の31位から急浮上だ。
ルーキーイヤーの今季はここまでレギュラーは7試合に出場し、下部ステップ・アップ・ツアーは今大会で13試合目。QTランク91位ながら主催者推薦にも恵まれ、充実のツアー生活を送っているが、「両方に出ることで、なかなか休みも取れなかった。柔軟に対応できずに、ちょっと疲れもありました」と、ステップでは予選落ちが続いた。
流れが変わったのは、7月30日が初日だった「カストロールレディース」。疲れた体にはつらい猛暑の時期のはずだが、「暑さはけっこう得意なんです」と自己最高の3位に入った。9月の国内メジャー「ソニー 日本女子プロ選手権」も予選を突破。「初心に帰る」をテーマに取り組んだスイング修正の効果も、結果となってしっかり表れた。
「スイングアークが大きくなりすぎていたことに気がついて、いいときのスイングに戻す練習をやっていました。ボールを腕で挟んでスイングしたり、コンパクトに振ることを意識しています」
ルーキーイヤーも終盤に突入した。昨年のプロテストに合格した26人のうち、レギュラーでは入谷響と荒木優奈が優勝し、ステップでも6人が初優勝を果たしている。「同期の活躍はすごく刺激になっています。カストロールで3位になってから、私も優勝したいという気持ちが強くなりました」と話す。
今大会を含めてステップは残り7試合。「常に上位を狙っていきたい。次は私という気持ちです」。最終日を4打差7位から出る今週も、チャンスはまだ十分にある。(文・臼杵孝志)