回転寿司業界の新たな戦略

回転寿司業界は大手チェーンの全国展開により、地方の独立系回転寿司は閉店、廃業が進んでいます。しかし今度は大手チェーンの進出合戦により、売り上げは頭打ちになっています。本来の寿司以外にサイドメニューを拡大させる戦略もとっていましたが、あくまでの回転寿司の売りはものは握り寿司です。大手回転寿司チェーンはほとんど一皿100円(税抜、税込あり)です。寿司ネタは一部の養殖鮮魚を除けば、ほぼ冷凍で海外生産の輸入で、店内のネタ切りはマグロを始め数種類のみです。安価な輸入寿司ネタを使用することで、原価率30%~50%を確保してきました。しかし最近の円安と資源の枯渇による原料高騰により、1皿100円で販売するのが厳しい状況になっていました。

しかし、ある大手チェーンが産地の市場から天然魚の直送を始めました。ターゲットは水揚げ量が多く、単価も安く刺身で人気の魚です。この魚を狙って地元仲卸業者などと提携して買付を行い、24時間以内に店舗に並べるという取り組みです。回転寿司の大手チェーンは全国レベルですから、一旦買いに入りだすと、買付量が多く、水揚げが多くても入札や、セリ価格が下がらないため、対象となった地元産地は活気が出ています。魚価が下がらず、関係者や漁師は好景気になっています。逆に今まで安く買っていた地元の関係者は、魚が変えず困惑状態です。

安さを前面に出して全国展開してきた、大手回転寿司チェーンも競争に勝利するため、鮮度、品質、そして味へのこだわりの追及が始まりました。

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