冷凍カツオ製品も高価格へ

冷凍カツオの産地は焼津に基地が集中しています。大型巻き網船や大型一本釣り船が獲ったカツオを船内のブライン凍結液にて瞬間凍結し荷物いっぱいで帰港します。通常は金華山沖を境に北の海域の東沖の脂の乗ったトロカツオと呼ばれるカツオが高値で、南の海域の南方と呼ばれる脂の無い赤身のカツオが安値でした。値段の差は東沖が南方に比べカツオロインと呼ばれる節状態でキロ当たり300円~500円くらい高く販売されていました。

ところが2017年は南方のカツオが不漁により東沖のトロカツオと同じ価格まで値上がり高止まりしています。この南方のカツオの製品は低価格路線の販売に適した商品で、安い特売用のカツオタタキの製品や、品質のちょっと悪いカツオは端材として安く売られ、カツオの角煮などの味付け製品などに加工されていましたが高値により、カツオ加工メーカーの製品にも影響が出てくるようになりました。

まず品質のちょっと悪い今まで端材に回されていたカツオが、カツオタタキの製品に回されるようになりました。カツオタタキのB品や2級品という扱いの製品に格上げされたのです。冷凍カツオの値上がりのため売り上げが落ちたカツオ製品メーカーの苦肉の策で少しでも利益を残そうとしているのです。このため安い冷凍カツオは皆無となってしまいました。各地の給食事業者はカツオを使うのをやめ、味付け製品の製造メーカーはカツオの即食製品が製造できなくなってしまいました。一旦高値で止まってしまうと値下がりは見込めない近年の状態に冷凍カツオ業界も移行していくようです。

2017-10-23 12:00:00

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