旧海軍“悲劇の空母”「信濃」わずか3枚しかない写真のひとつで見ることができる“機密保持策”とは

”視界良好”造船業界の次の一手

アメリカの海軍総務委員会の公式SNSは2026年10月24日、旧日本海軍の空母「信濃」の姿が写る航空写真を公開しました。

竣工から短期間で撃沈されてしまった悲運の空母

 アメリカの海軍総務委員会の公式SNSは2026年10月24日、旧日本海軍の空母「信濃」の姿が写る航空写真を公開しました。

「信濃」は、当初は大和型戦艦の3番艦として建造が進められていましたが、建造途中で空母に改造された艦です。第二次世界大戦中に運用された空母としては、世界最大でした。

 ただ、同艦が竣工した1944年11月19日には、すでに日本海軍は空母に搭載する航空機にも事欠く状況に陥っていました。そして、11月29日の午前3時過ぎ、潜水艦「アーチャーフィッシュ」の魚雷攻撃を受け、「信濃」は未完成のまま、南海トラフであっけなく沈んでしまいました。

 同型艦の「大和」や「武蔵」と同様、同艦も極めて厳重な秘密保持のもとで建造され、大戦終結時には多くの記録が破棄されています。しかし、3隻の中でも特に「信濃」は竣工後まもなく撃沈されたため、記録が極端に少なく、海軍総務委員会によると、写真については現存が確認されているものがわずか3枚しかありません。

 今回公開された写真はそのうちの1枚で、横須賀で乾ドックに入渠していた航空母艦「信濃」を上空から撮影したものです。この写真は、建造中の艦を隠すことを目的に新たに考案された特殊迷彩の効果を検証するために撮影されたとのことです。

 迷彩は、飛行甲板上に複数の偽の建物の輪郭を描くというもので、航行中の写真でも、建物の輪郭のようなものが確認できます。

 なお、残り2枚の写真は、タグボートに乗船していた民間人の乗組員によって撮影されたものと、B-29によって撮影された航空写真とのことです。

【ドックにギリギリ収納】建造中の巨大空母「信濃」(画像)