政府は16日、匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の新たな被害対策として、犯罪に関わる通信端末の「遠隔解析」を導入する警察官職務執行法改正案を閣議決定した。端末にアクセスして取得した情報から、詐欺や強盗の犯罪計画を割り出し、被害を防止する。今国会で成立すれば、公布から6カ月以内に施行される。
遠隔解析はトクリュウによる犯罪被害が相次ぐ中、対策を難しくしていた通信アプリの秘匿性を打破するのが目的で、警察庁の有識者会議が9月に導入を提言。同庁は、警察官が職務を果たすための手段や権限を定めた警察官職務執行法の改正案をまとめ、必要な手続きなどを定めた。
改正案によると、遠隔解析を実施するのは、特殊詐欺の架電など具体的な犯罪が発生し、さらなる被害拡大や同種事案が発生する恐れがある場合。複数の人物が共謀して繰り返す組織的な重大犯罪を対象とし、他の手段による情報収集が困難なケースに限るとした。