スペイン代表MFダニ・オルモ(バルセロナ)が現地時間5日、翌日に控えたUEFAネーションズリーグ(UNL)2026-27・グループA3第4節のクロアチア代表戦に向けた前日会見に出席。若き日を過ごしたクロアチアで迎えるアウェイゲームを前に、率直な心境を口にした。RFEF(スペインサッカー連盟)が同日、会見の様子を伝えた。
FIFAワールドカップ2026で4大会ぶり2度目の優勝を果たしたスペイン代表は、UNL2026-27でも開幕から圧倒的な力強さを誇示し、ここまで3戦全勝と好スタートを切っている。対して、クロアチア代表はここまで1勝2敗と苦しい滑り出し。前節はホームでイングランド代表に0-7と屈辱的なスコアで大敗しており、並々ならぬ気持ちを抱いてホーム2連戦目のスペイン代表戦を迎える。
そんな一戦を前に、ダニ・オルモは「僕らが普段見慣れているクロアチア代表よりも、危険なチームとなっているだろう。簡単な試合にはならないだろうが、僕らは準備万端さ。当然、勝利を目指していく」と意気込み。クロアチア開催のゲームということもあり、ダニ・オルモは「本当に感慨深い」と語ったが、同選手のキャリアを振り返ると、クロアチアという国の特別さが伝わるだろう。
ダニ・オルモは2014年の夏、当時所属していたバルセロナのカンテラ(育成組織)である“ラ・マシア”を離れる決断を下す。移籍先となったクラブは、クロアチアのディナモ・ザグレブだった。
当時の決断について、ダニ・オルモは「人それぞれにそれぞれの物語や理由がある」と前置きしつつ、「僕がディナモに行く決断をしたのは、彼らが僕を獲得したいという強い関心だけでなく、一選手としての僕に対して明確なビジョンを示してくれたからだ」と振り返る。「16歳で、母と2人きりのなか、未知の国、知らない言語の土地に来たんだ」と言葉を続ける。
ディナモ・ザグレブ加入後、セカンドチームでプレーする傍らで、半年が経過した2015年2月には早くもトップチームデビューを飾った。以降もセカンドチームとトップチームを行き来しながら実力をつけ、2016-17シーズンの途中からはトップチームで主力に定着。同期間は各年代別のスペイン代表としても活躍しており、2020年1月、ライプツィヒへの完全移籍でディナモ・ザグレブを離れた。
現在A代表を率いるルイス・デ・ラ・フエンテ監督の下、U-21代表デビューを飾った時も、同年代の欧州選手権で3ゴールを奪い、優勝に貢献した時も、所属クラブはディナモ・ザグレブだった。その後のA代表デビュー、東京オリンピック2020出場、EURO2024制覇、そして古巣バルセロナへの復帰とFIFAワールドカップ2026優勝等々、自らのキャリアを切り拓く上で重要な基盤を作った場所こそ、クロアチアだった。
だからこそ、「この地には特別な、他とは違う思い入れがある」とダニ・オルモ。「僕にとって、明日の試合は特別な一戦になるだろう」と感慨深げに語ると、その理由を自らの言葉で説明した。
「僕の成長を見守ってくれた国、人生の6年間を過ごした国、そしてサッカー選手としても人間としても、ほぼすべてを与えてくれた国に戻ってくるんだ。(試合会場は)ザグレブではないにせよ、この国で試合をすると、やはりとても胸が熱くなる。家族に加えて、この国でできた友人たちも来てくれるんだ。だからこそ、本当に楽しみな試合になると思っている」
先のダニ・オルモの言葉にあったように、会場はザグレブではなく、スプリトのスタジアム『スタディオン・ポリュド』。同スタジアムはハイドゥク・スプリトの本拠地で、ディナモ・ザグレブとのダービーマッチである“ヴィエチュニ・デルビ”は、ダニ・オルモがかつて在籍した当時から、熱狂的な雰囲気を纏っていた。
「ここでクロアチア代表と対戦した経験はないけれども、ダービーマッチを戦ったことはある」と切り出したダニ・オルモは、「ファンは選手を強く後押しし、選手たちと一体となっている。素晴らしい試合になるだろうし、僕らもそんな雰囲気を楽しむつもりだ。それによって、モチベーションはさらに高まるからね」と、かつての“敵地”での対戦を見据えた。
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