【ワシントン時事】11月の米中間選挙を巡り、共和、民主両党の候補を決める予備選が全米50州で終了した。与党共和党はトランプ大統領が支持した候補の勝利が相次ぎ、党内での影響力の強さが浮き彫りとなった。一方、野党民主党では急進左派が現職を破るなど台頭。本選は生活費高騰を最大の争点に、上下両院の多数派を懸けた攻防が激化しそうだ。
予備選は3月に南部テキサス州などで始まり、今月15日の東部デラウェア州で終えた。トランプ氏は各地へ支持候補の応援に駆け付け、米メディアによると勝率は9割超。18日には各候補への支持を呼び掛ける動画を次々と投稿した。
ただ、支持率が低迷するトランプ氏と距離を置き始める候補もいる。南部フロリダ州のサラザール下院議員はテレビ広告で、政権の不法移民対策を「行き過ぎだ」と批判。ワシントン・ポスト紙によると、9月の共和党候補のSNS投稿のうちトランプ氏に触れた割合は9%にとどまった。
これに対し、民主党では党指導部が推す主流派候補に、急進左派候補が挑む構図が目立った。中西部ミシガン州の上院選では、富裕層増税などを訴える左派候補が勝利。東部ニューヨーク州や西部コロラド州などでも民主社会主義を掲げる候補が現職を破った。
民主党は党内融和の課題を抱えるが、対イラン軍事作戦や関税政策に照準を合わせ、物価高騰への不満を政権批判につなげる戦略を描く。米連邦準備制度理事会(FRB)が約3年ぶりに利上げしたことを受け、同党上院トップのシューマー院内総務は「政権の失政の結果だ」と強調した。
議席予測に定評のある選挙分析機関クック・ポリティカル・リポートは、下院(定数435)の21選挙区、上院(同100)の7選挙区を接戦と位置付ける。上院ではテキサスなど共和党優位とされてきた州も激戦となっており、両党は資金を投入するなど一段と攻勢を強める構えだ。
〔写真説明〕米中間選挙の予備選で投票する有権者=6月23日、ニューヨーク(AFP時事)