【ダラス時事】米野党民主党は10日、共和党が南部テキサス州ダラスで異例の党大会を開催したのに合わせ、市内各地で対抗イベントを開き、攻勢を強めた。対イラン軍事作戦や物価高を背景としたトランプ大統領の支持率低迷を追い風に、共和党の牙城であるテキサスを切り崩し、11月の中間選挙で多数派奪還を狙う。
「共和党がテキサスで異例の党大会を開いたのは、この州で議席を失うと恐れているからだ」。民主党のオルーク元下院議員はダラス市庁舎前の集会でこう強調した。米メディアによると、テキサス州の同党上院候補タラリコ氏も食料配布や米富豪エプスタイン問題に関するイベントに相次ぎ出席し、政権批判を展開した。
テキサス州上院選は共和党が40年近く制してきたが、最新の世論調査では接戦となっている。同州の勝敗が上院多数派の行方を左右するとして、民主党は選挙戦に注力。共和党はタラリコ氏への警戒を強め、党大会ではトランプ氏やバンス副大統領らが名指しで批判を繰り広げた。
一方、民主党は足元で路線対立などの不安を抱える。共和党大会には、民主党のフェターマン上院議員がサプライズでビデオ出演した。同氏は自身を「常識的な民主党員」と評し、「過激主義と社会主義を拒絶する」と強調。民主党を「共産主義」と攻撃するトランプ氏の主張と重なる形となり、党内には衝撃が走った。
民主党も当初、中間選挙向けの党大会開催を検討したが、党内の亀裂が浮き彫りとなることを懸念して見送った経緯がある。資金面の悩みも深く、党全国委員会が保有する資金は約1600万ドル(約25億円)で、共和党全国委員会の約1億3000万ドル(約200億円)に水をあけられている。
民主党は挽回を図るため、下院トップのジェフリーズ院内総務が10日、オバマ元大統領と共にニューヨークで資金集め集会を開催。11月の本選を前に資金面で巻き返し、いかに党内を結束させるかが課題となりそうだ。
〔写真説明〕10日、米テキサス州ダラスで、民主党が開催した対抗集会に参加する市民
〔写真説明〕10日、米南部テキサス州ダラスで発言する同州の民主党上院候補タラリコ氏(AFP時事)