アイスランドで国民投票=EU加盟交渉の再開問う

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 【ロンドン時事】北欧の島国アイスランドで、欧州連合(EU)加盟交渉再開の是非を問う国民投票が29日に行われる。交渉を中断した2013年以降、国際情勢は大きく変化。自前の軍隊を持たない同国が安全保障や経済の安定を維持するために欧州との関係強化を再び目指すのか否か、国民の判断が示される。
 事前の世論調査では、交渉開始への「賛成」と「反対」が拮抗(きっこう)している。賛成派が勝って交渉が再開し、妥結した場合も再び国民の判断を仰ぐ予定だ。
 アイスランドは08年のリーマン・ショックによる打撃を受け、09年からEUとの加盟交渉を開始。漁業権問題や、自国通貨を放棄することへの忌避感が障壁となって合意には至らず、13年に交渉を中断した。
 しかし、近年は北極圏の資源や安全保障を巡る環境が変わりつつある。トランプ米大統領は北極圏に近いデンマーク自治領グリーンランド領有への野心をあらわにし、今年1月には何度も「アイスランド」と言い間違えた。アイスランドは北大西洋条約機構(NATO)で唯一軍隊を保有せず、同盟国との連携を安全保障の柱に据えてきた。最近は北極圏でのロシアの活動も活発化しており、「自国の防衛をどうするのかという問いに直面している」(英紙テレグラフ)。
 今回の国民投票は、24年11月の総選挙で親欧州派の新たな連立政権が誕生したことで実施が決定した。欧州のニュース専門局ユーロニュースによると、アイスランドのフロスタドッティル首相は今年5月、交渉が再開すれば「良い合意を結ぶつもりだ」と意欲を示した。 
〔写真説明〕アイスランドのフロスタドッティル首相=26日、レイキャビク(AFP時事)
〔写真説明〕27日、アイスランドの首都レイキャビクで、欧州連合(EU)加盟交渉再開の是非を問う国民投票を前に、投票ブースを設置する人(AFP時事)