中国と共存模索=労働者重視の経済秩序を―関税に「使い道」・米左派専門家

紫外線対策「目の防護」も重要に

 【ワシントン時事】米国の既存政治を批判し、格差是正を優先課題に掲げ存在感を高める急進左派。その代表格の政治家とされるバーニー・サンダース上院議員の外交政策担当補佐官を務めたマット・ダス氏が15日までにインタビューに応じ、労働者重視の新たな経済秩序の構築や中国との共存の必要性を強調した。
 ―急進左派の外交政策とは。
 「連帯」という倫理を重く受け止めている。米国の安全や繁栄は、世界の他地域の安全や繁栄を犠牲にして成り立つべきではない。
 ―各国との協力を想定している分野は。
 気候変動について考えると、米国は国際的な協力促進で重要な役割を果たす立場にある。ポスト新自由主義の経済秩序も採り上げたい。米国を支配してきた(自由貿易・市場重視の)新自由主義的な貿易・経済思想は繁栄を生み出したが、それは上位1%(の富裕層)に集中していた。労働者や勤労世帯、地域社会のニーズを中心に据え、新たな世界経済・貿易秩序を構想する必要がある。
 ―自由貿易と関税についてどう考えるか。
 関税は一つの手段で、使い道がある。制裁のように用いるトランプ大統領のやり方は適切ではないが、関税は常に容認できないとも考えていない。
 ―中国との関係をどう見るか。
 米中は最も強力な二つの経済大国であり、共存の道を見いださなければならない。米中関係を主に競争という観点から捉えるのは間違いだ。(気候変動対策や途上国開発など)米中が協力し、共存できる分野を見極めることを重視すべきだ。
 ―中国が台湾に侵攻した場合の対処は。
 そうした事態に至らないよう努めるべきだ。最善策は現状維持であり、対立的言辞を控え、米中間および台湾と中国の間の意思疎通を保つことだ。
 ―日米同盟と在日米軍の規模をどう評価するか。
 日米のような長年にわたる強固な関係は、米国の最も重要な外交資産の一つだ。米軍の兵力水準については、アジアや日本だけでなく、世界全体を対象に議論する必要がある。日本社会に米軍の駐留継続への懸念があるのは明らかで、われわれはそうした声を真剣に受け止めるべきだが、これはより大きな議論の一部だ。 
〔写真説明〕インタビューに答える米急進左派の外交専門家マット・ダス氏=10日、ワシントン