国道6号で茨城・福島県境を貫くバイパスの工事が進捗しています。
いわきの長大バイパスを「茨城まで延ばす」
国土交通省 東北地方整備局が2026年8月5日、国道6号で進められている「勿来(なこそ)バイパス」について事業評価監視委員会で再評価を行いました。
勿来バイパスは茨城県北茨城市から福島県いわき市の間で進められている4.4kmの国道6号バイパスです。
国道6号は日立市からいわき市までバイパスと呼べる道路はなく、2車線の道路がひたすら続きますが、県境を越えていわき市からは、市街を迂回する「常磐バイパス」が27.7kmにわたって整備されています。勿来バイパスが開通すると茨城県内から常磐バイパスへ直結する線形となります。
ただし、勿来バイパスは2車線、かつ茨城県側は国道6号現道から離れているため、県道を介して山側のJR常磐線を越えて行き来する形となります。常磐道の北茨城ICから国道6号をつなぐアクセス道路には県道を介して直結しているため、そこからいわき市まで、山側に県道+勿来バイパスのルートが国道6号現道と並行する形となります。
勿来バイパスの現道は、県境部のいわき市勿来海岸付近が崖からすぐに海が迫る狭い土地に常磐線と国道6号が並走しており、2011年の東日本大震災では国道6号が津波で浸水して通行止めとなりました。このため、勿来海岸などの観光地には直接アクセスできなくなるものの、山側にバイパスを通し、災害に弱いエリアの代替路を確保する狙いがあります。
事業は2015年度に着手、工事は2019年度から始まりました。用地は100%取得済みで、県境を貫く勿来トンネル(779m)などの構造物もでき上がってきています。全体進捗率としては77%です(2025年度末)。
今回はトンネルの脆弱な地山の発覚を受けた工法の一部変更、物価上昇による影響などを受けて事業費が99億円増額の381億円となりましたが、混雑緩和・事故減少、災害時の信頼性確保、救急医療支援などのため必要性が高いとして事業継続となりました。