リヴァプールは14日、クラブを所有するフェンウェイ・スポーツ・グループ(FSG)が、1892ホールディングスによるクラブの少数株取得に関する最終契約を締結したことを発表した。
今回の取引では、1892ホールディングスがリヴァプールの少数株を取得する一方、FSGは引き続きクラブの過半数株式を保有し、経営および運営面での主導権を維持する。なお、イギリスメディア『ガーディアン』などによると、今回の取引額は16億5000万ポンド(約3300億円)で、リヴァプールのクラブ評価額は約55億ポンド(約1兆1000億円)に達するという。サッカークラブに対する評価額としては史上最大級のものとなる。
1892ホールディングスは、著名実業家らが参加する投資家コンソーシアム。「21世紀鉄鋼王」と呼ばれるラクシュミ·ミッタル氏の義理の息子であり、かつてクイーンズ・パーク・レンジャーズ(QPR)の共同オーナーを務めたアミット・バティア氏が主導し、同グループにはAmazon創業者のジェフ・ベゾス氏が主要投資家を務めるK5スポーツや、フェイスブック共同創業者のエドゥアルド・サベリン氏が関わるEEキャピタル、ミタル・ファミリー・トラストなどが参加している。
今回の取引に伴い、バティア氏はリヴァプールの副会長に就任し、EEキャピタルのエレイン・サベリン氏、K5スポーツのブライアン・バウム氏とともにクラブの拡大された取締役会に加わる予定。一方、ベゾス氏自身は取締役会の役職には就かないとされている。
FSGは2010年10月にリヴァプールを買収。以降、2018-19シーズンのチャンピオンズリーグ制覇や2019-20シーズンのプレミアリーグ初優勝、さらに2024-25シーズンの同リーグ制覇など、クラブに数々の成功をもたらしてきた。今回の少数株売却後もFSGは筆頭株主としてクラブの経営権を保持する。
FSGのマイク・ゴードン会長は、1892ホールディングスの少数株取得を受けて、クラブを通して次のようにコメントを発表している。
「リヴァプールは常に、一シーズンにとどまらず、クラブの長期的な利益を念頭に置いて意思決定を行ってきた。この姿勢は、世界中の尊敬される投資家やビジネスリーダーから引き続き注目を集める事案となる」
「この機会を検討する中で、アミット氏とコンソーシアムが、リヴァプールを特別な街たらしめているものが何かを理解し、我々の長期的な理念と同様の価値観を共有していることが明らかになった。彼らの経験と視点は、既に築かれている強固な基盤をさらに強化してくれる。共に仕事ができることを楽しみにしている」
また、1892ホールディングスを代表し、アミット・バティア氏もコメントを発表した。
「このような名門クラブのパートナーとして迎え入れていただき、大変光栄に思う。我々はリヴァプールとその経営陣を深く信頼しているからこそ、今回の投資を決断した。今後も長年にわたり、クラブの継続的な成功を支えていきたいと考えている」
今回の投資については、単なる資金調達にとどまらず、世界のビジネスやテクノロジー、投資分野で豊富な経験を持つパートナーを迎えることで、クラブの長期的な成長を後押しするための戦略的な動きと位置づけられている。FGSは引き続きクラブの中核を担いながら、新たな投資家と共に、クラブとしてのさらなる成長を目指すことになる。